2020年04月06日

新型コロナにおける抗体検査

新型コロナにおける抗体検査
 
Antibody responses to SARS-CoV-2 in patients
of novel coronavirus disease 2019


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 新型コロナ検査は、ウイルスのRNAを調べるPCR法とランプ法があります。
残念ながら保険が適応になったと言っても、現在は一般の検査会社と保険者(社会保険なら組合、国保
なら地方自治体)が契約を結ばなくてはなりません。しかし、現実には保険者と市中の検査会社は契約を結んでいないため、開業医から直接に検体を検査会社にお願いしても保険扱いになりません。
一方の血液検査で抗体を調べる場合は、15分程度と短時間で測定でき検査の際の医療従事者の暴露もなくて良いのですが、保険適応にはなっていません。
 どのウイルスでも、抗体には感染の初期に反応するIgMと、ある程度経過してから上昇するIgGがあります。
PCR法は感染後早期に陽性となりますが、血液抗体検査ではIgMと言えども1週間の時間経過が必要となります。



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 今回、武漢から其々の検査における精度を調べた論文が、オックスフォードの雑誌 Clinical Infectious Diseases に掲載されています。


纏めますと

1) 新型コロナで入院中の患者173名から、検体を535採取しています。

2) 抗体出現率はIgMが82.7%で、IgGが64.7%でした。
   出現の平均値はIgMが12日で、IgGが14日です。

3) 一方、PCR法では1週間以内でも陽性率は66.7%ですが、経過により15~35日では45.5%と低下
   してしまいます。

4) 発症から1週間前後の早期では、PCR法と血液抗体法の組み合わせが有効としています。



 詳しくは下記の表をご参照ください。



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私見)
 上の表からPCR法(RNA)の精度は70%以下です。
 韓国方式では偽陰性が逆に30%程出てしまいます。
 そうは言ってもオーバーシュートの時期を迎えると、韓国方式は俄然精度が上がります。
 血液抗体検査はIgMとIgGを組み合わせれば、1週間後で精度が上がります。
 しかし残念ながら保険適応になっていない点と、開業医の手元には入りません。
 このままではマスクも届かない、多分手続きの煩雑さからお金も届かない。
 国策が愚策に成り兼ねません。
 国内のマスク工場建設と、韓国方式のPCR検査のためのテントの造成をお願いしたいと思います。
 (もう韓国方式を採用する時期ではないでしょうか。専門家会議の尾身さんが、保健所の職員が疲弊
 していると言っています。
 しかもみんなでワンチームになって戦おうとも述べています。そろそろボールを後方に回す時期では
 ないでしょうか。)






新型コロナ抗体 論文.pdf

他の文献1.pdf

他の文献2.pdf

他の文献3.pdf










posted by 斎賀一 at 18:52| Comment(0) | 感染症・衛生