2020年04月14日

だから、マスクをしたからと言って人前で咳はしないでください。大事なのは自粛ですよ。

だから、マスクをしたからと言って人前で咳はしないでください。 
大事なのは自粛ですよ。
    〜韓国からのささやかなエール〜
 
Effectiveness of Surgical and Cotton Masks in Blocking
SARS–CoV-2: A Controlled Comparison in 4 Patients



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 米国内科学会雑誌のAnnals of Internal Medicineに、新型コロナウイルスのマスク効果を調べた
論文が韓国から報告されています。
新型コロナの入院患者4名を対象に、サージカルマスクとガーゼマスクを装着して咳をした場合の、
ウイルスの透過性を調べています。
先日のブログの論文とはやや異なり、今回は新型コロナ患者に敢えて咳をさせ、至近距離20cmで
ウイルスを採取しています。


纏めますと

1) 比較的重症な4名の新型コロナ患者を調べています。
   陰圧隔離室の中でサージカルマスクとガーゼマスクを付けて、患者の口から20cm離れたところに
   ウイルス培養用シャーレを置いて、そのシャーレに向かってマスクがありなしで5回咳をしてもらって
   います。

2) 下記の表を参照してください。



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  結論としては、サージカルマスクもガーゼマスクも十分な効果はありませんでした。
  マスクの内側と外側をスワブで擦って新型コロナウイルスを調べましたが、内側の方がウイルス量が
  多い結果でした。
  スワブで擦ったためのアーチファクトか、マスクの脇から漏れたためか、明白ではないとしています。
  自分が咳をしている場合には、マスクを取る時に表面に触れない事も大事です。





私見)
 4名の患者の表を詳細に見てみますと、サージカルマスクもガーゼマスクも効果なしと言っても、若干の
 効果はありそうですし、全例でガーゼマスクの方がサージカルマスクより有効の様です。
 こんな時期、アベノマスクに韓国からささやかなエールが届くとは、韓国もしたたかな様です。
 私もガーゼマスクを洗って再使用しています。マスクは文化です。






コロナ マスク.pdf









posted by 斎賀一 at 19:59| Comment(1) | 感染症・衛生

新型コロナにもマスクは有効かもしれない

新型コロナにもマスクは有効かもしれない
 
Respiratory virus shedding in exhaled
breath and efficacy of face masks



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 新型コロナウイルスが世界を席巻していますが、元来コロナウイルスは季節性の風邪のウイルスです。
今回香港より、風邪のウイルスであるライノウイルス、インフルエンザウイルス、コロナウイルスにおいて
普通のマスクであるサージカルマスクが、どの程度有効かを比較検討した論文が出ています。


纏めてみますと

1) 飛沫感染(droplet)は粒子が5μ以上で最大100μとし、エアロゾル(aerosol,fine-droplet)
   は5μ以下と定義しています。
   対象疾患はインフルエンザ、一般的な感冒コロナ、ライノウイルスです。

2) 香港で2013年から2016年5月までの一般外来3,363人を対象に調査して、その中で246人を
   登録しています。
   登録の条件は下記の急性呼吸器疾患で、2つ以上の症状がある人です。

  ・発熱が37.8℃以上 ・咳 ・咽頭痛 ・鼻水 ・頭痛 ・筋肉痛 ・倦怠感

   更に11歳以上で、症状が出て3日以内としています。
   採取は鼻腔スワブ、咽頭スワブから別々に行っています。
   対象者をマスク装着の有無により、1対1に振り分けています。
   そして、外来で30分間呼気を採取しウイルス量を測定しています。
   その間の咳の有無も記載しています。
   呼気採取を別途で2回実施出来たのは、全体の40%で参加者の同意が得られていません。
   コロナウイルス患者では、30分間で平均17回の咳をしていました。

3) 結果はグラフから説明した方が分かりやすいので、先ず下記に提示します。
   ブログのグラフが不鮮明のため下記のPDFをご参照ください。




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  ・本研究では、コロナウイルスはインフルエンザやライノウイルスと同様に、エアロゾル感染
   (ミクロ飛沫感染)の可能性がある。
  ・インフルエンザに関してマスクは飛沫感染には有効だが、エアロゾル感染には有効性が少ない。
  ・インフルエンザとコロナウイルスでは、マスクをしていなくても多くの人はウイルスを放出して
   いないが、ライノウイルスでは飛沫、エアロゾル共に放出が多い。
  ・長時間(30分以上)の接触がウイルスの伝搬を高める。
  ・コロナウイルスとインフルエンザでは、個人の伝染性にかなりの開きがある。
  ・本研究の3つの風邪ウイルスでは、咳をしていない状態でも、つまり普通の呼吸でも30分間の
   接触で飛沫感染もエアロゾル感染も生じてしまう。

  ・新型コロナウイルスも風邪コロナウイルスと同じ性質ならば、マスクはかなりの有効性がある。




私見)
 風邪コロナウイルスの特徴は、飛沫感染もエアゾール感染も同様に伝播の可能性が高いが、マスクに
 よってかなり予防できるとの結果です。
 しかも、注意点は咳をしていない人からも普通の呼吸で、マスクをしていないと感染してしまうと言う
 事です。
 長時間の3密では、相手方には是非マスクをしてもらいたいものです。

 尚ライノウイルスは風邪の王様で、春と秋に流行します。
 しかも咳、鼻水は2週間にも及びます。現在この普通のライノが流行しているようです。
 以前に纏めた私のブログも下記に掲載します。図が不鮮明のため、下記のPDFに掲載します。






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本論文.pdf

コロナとマスク.pdf

ライノウイルスCは小児の繰り返す喘鳴の原因 - コピー (2).pdf









   
   
   
posted by 斎賀一 at 13:36| Comment(0) | 感染症・衛生

2020年04月11日

ざんねん ザンタック

ざんねん ザンタック

FDA Requests Removal of All Ranitidine Products
(Zantac) from the Market
  


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 ザンタックは良い薬だと思っていましたが、以前アメリカのFDAからザンタックに対する警告が出て以来回収されています。

 今回FDAから続報がでました。 (以前の警告に関しては私の下記のブログをご参照ください。)
結論的には、ザンタックに含まれる発がん性のNDMAは時間と共に増加し、更に温度の上昇でも増加
していました。室温においても時間の経過でやはり人体における許容範囲を超えていました。
 今回の試験では何れの検体からもNDMAが許容範囲を超えてはいなかったが、薬剤がどの程度保管
され、どの程度の室温において晒されているかも分からない現状では、患者に対して安全とは断定でき
ないとの見解です。
引き続き、他の薬品についても調査をしていくとのアナウンスです。
胃酸分泌抑制薬のガスター、タガメット及びPPIに関しては対象外との事です。





私見)
 本院もタガメットの復権を考えています。





ザンタック.pdf

胃酸分泌抑制薬のザンタックの回収問題について_ _Font Size=_6_斎賀医院壁新聞_Font_.pdf

胃酸分泌抑制薬のザンタックに対する続報・FDAより_ _Font Size=_6_斎賀医院壁新聞_Font_.pdf









posted by 斎賀一 at 18:23| Comment(0) | 消化器・PPI