2020年02月01日

新型コロナウイルスの武漢での初期伝搬について

新型コロナウイルスの武漢での初期伝搬について
 
Early Transmission Dynamics in Wuhan, China,
of Novel Coronavirus–Infected Pneumonia
    This article was published on January 29, 2020,
and last updated on January 30, 2020, at NEJM.org



 新型コロナウイルス感染による肺炎(NCIP)を解析した論文が雑誌NEJMに掲載されています。
425例が対象です。

 
1) 一見、武漢では終息の傾向に見られますが、診断が遅れて報告されたのも含まれています。
   潜伏期は平均で5.2日、 最長で14日です。
   発生の増加は7.4日で倍増しています(the epidemic doubled in size every 7.4 days)
   (私の感じではインフルエンザ並み以下でしょうか?)



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2) 15歳以下の患者はいません。またSARSやMERSに比べて医療従事者の罹患も少ない傾向です。



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3) 新型コロナウイルスのR0(最初の一人が何人に感染を及ぼすか)は2.2と推定されます。
   R0が0ならば感染は広がらない、1ならやがて風土病と化しています。
   2以上が伝播を起こして流行となる。流行を阻止するにはこのR0を限りなく0に近づける事です。
   SARSやMERSのようなsuper-spreadingは新型コロナウイルスの場合認められていない。



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4) 最近では武漢以外や海外にも感染が波及している。
   当初は認められなかった消化器症状や、子供の無症状の感染も報告されている。
   今回の解析では新型コロナウイルス感染はマイルドにみられるが、今後は若い人や医療従事者の
   感染の増加も心配され、慎重なサーベイランスが必要である。

     ※尚、serial intervalとは、



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私見)
 厳しい国家統制のもとで新型コロナウイルスに真摯に立ち向かっている中国の医療従事者に対して、
 敬意と感動を覚えます。新型と言えども1カ月もすれば終息するだろうと楽観視している自分が、何とも
 恥ずかしい感じです。

 
 今年こそはインフレエンザが終息したらどーんと病院旅行をしましょう! との職員の要望に応えたい
 と思います。それまでは皆さん、我々も頑張りましょう。


  ところでどこにって?

  ...それは決まっているでしょう!?

        “ 三 日 月 ホ テ ル ”










posted by 斎賀一 at 16:37| Comment(3) | 感染症・衛生