2020年01月10日

肺血栓塞栓症の診断

肺血栓塞栓症の診断
        <業務連絡用> 


 

 肺血栓塞栓症の古典的症状は、突然の胸痛(呼吸性に変動)、息切れ、低酸素血症ですが、実際には下記の様に多彩な症状です。



         20110.PNG

 
上記の症状があれば先ず肺血栓塞栓症を疑い、Wellsのスコアの簡易版を用いてD-dimerを測定し、
診断していきます。



         20110-2.PNG


深部静脈血栓症(DVT)は大部分が下肢に発生します。膝窩静脈から中枢側の近位型と、末梢側の
遠位型があります。遠位型の初発部位はひらめ筋静脈が多い様です。
肺血栓塞栓症(PTE)と深部静脈血栓症(DVT)は密接に関連しており、両疾患を総称して静脈血栓
塞栓症(VTE)といいます。つまり肺血栓塞栓症の診断にはDVT診断が重要な位置にあります。


 改めて本院でのストラテジーを職員に作成してもらいますが、取り敢えず下記に素案を提示します。

1) 肺血栓塞栓症(PTE)の症状、又は深部静脈血栓症(DVT)の所見で来院した患者さんには、先ず
   D-dimerとSpo2を測定する。

2) 簡易心エコーで右室負荷の診断と、下肢の4点法でDVTの診断を行なう。
   右室負荷があれば即PTEの診断
   DVTのエコー所見があれば、Wellsスコアの1点でPTEの診断
   (DVTの臨床徴候とエコー所見があればPTEとします。)

3) D-dimerが3.0以上でWellsスコアが1点ならPTEの疑い
   D-dimerが3.0以下でWellsスコアが2点以上ならPTEの疑い
   D-dimerが3.0以下でWellsスコアが1点以下の場合は、下肢静脈の精査とSpo2検査で注意深く
   経過観察とする。

下記に心エコーと下肢静脈エコーのPDFを掲載します。




◆参考文献

・Dr.岩倉の心エコー塾 治療に直結する考え方と見かた : 羊土社
・エコ蔵じいさんの楽しい超音波診断  下肢動静脈 : 金芳堂
・お茶クリ流 下肢静脈瘤診療マニュアル : 日本医事新報社
・これから始める血管エコー  MEDICALVIEW
・Medical Practice : March 1.2019 Vol 36 Number 3



McConnell徴候の動画サイトです。

https://matsushita-er.blogspot.com/2016/10/blog-post_88.html




心エコー 肺塞栓症 1.pdf

下肢静脈エコー基礎編2 .pdf

下肢静脈エコー 3.pdf

症例 4.pdf
















posted by 斎賀一 at 19:06| Comment(0) | 喘息・呼吸器・アレルギー