2020年01月22日

SGLT2阻害薬(糖尿病治療薬)は痛風にも有効

SGLT2阻害薬(糖尿病治療薬)は痛風にも有効
      <短 報>
 
Assessing the Risk for Gout With Sodium–Glucose
Cotransporter-2 Inhibitors in Patients With Type 2 Diabetes




 U型糖尿病患者は、高尿酸血症を伴う事が多いとの事です。
糖尿病治療薬のSGLT2阻害薬は腎蔵での糖の吸収を阻害しますが、以前より血中尿酸の低下作用も
報告されています。

 今回の論文はSGLT2阻害薬が実際に痛風発作も抑制するかを研究しています。


1) 比較として、GLP1作動薬を使用しています。
   対象者はU型糖尿病患者で、治療薬として新たにSGLT2阻害薬か、GLP1作動薬を使用した患者
   295,907人です。
   SGLT2群とGLP1群を一対一に振り分けています。 (其々が111,419人)
   平均年齢は54歳で、52%が女性
   経過観察は260~300日間(平均で177日間)です。



         20122.PNG



   
2) 結果
   痛風発作はSGLT群で4.9例/1000人/年、GLP群で7.8例/1000人/年でした。
   SGLT群の危険率は0.64です。



         20122-2.PNG

   
   心不全の危険率も0.63と、SGLT群が優位です。
   また、懸念されている皮膚感染症(蜂窩織炎)の危険率は、1.05と同等でした。
   SGLT2阻害薬は、痛風のリスクのあるU型糖尿病患者には有効な選択薬となります。








1 Assessing the Risk for Gout With SGLT2 Inhibitors in Patients With Diabetes .pdf

2 糖尿病治療薬.pdf










posted by 斎賀一 at 20:04| Comment(1) | 糖尿病

2020年01月21日

インフルエンザは今後も流行の危険

インフルエンザは今後も流行の危険
 
Elevated In􀂀uenza Activity: In􀂀uenza B/Victoria and
A(H1N1)pdm09 Viruses are the Predominant Viruses
 


20121-2.PNG



 正月明けからは、インフルエンザの流行がやや収まったかに見えます。
しかしアメリカのCDCからの報告では、未だ流行の勢いは続いているとの事です。
それはA型(H1N1)インフルエンザが流行し続けているのと、B型(Victoria)が流行の兆しがあるためとしています。日本でも同じ傾向が見られます。 (下記の図を参照)
特に2歳以下の乳幼児では、インフルエンザで入院する危険性はA型よりB型の方が高いとの事です。
重症化もB型の方があるようですし、更にB型はタミフルの効果が低いと言われています。
早期治療と、ワクチンを接種していない乳幼児は、今からでも是非接種を行って対策をしてください。




         20121-3.PNG





インフルエンザ HAN Archive.pdf






 

posted by 斎賀一 at 19:15| Comment(1) | インフルエンザ

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は過去最多

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は過去最多
 
    

20121.PNG



 昨年は、SFTSが過去で一番多く報告されたとの事です。
マダニによる病気で有名なのが、日本紅斑熱とSFTSです。
日本紅斑熱は細菌で起きますのでテトラサイクリンが有効ですが、SFTSはウイルスにより発症するため
治療法がありません。
 日本紅斑熱と鑑別が必要なのが、ツツガムシ病です。
ツツガムシ病も細菌で発症するため、テトラサイクリンが有効です。


症状を纏めてみますと

1) 日本紅斑熱とツツガムシ病
   ・3徴が特徴 (発熱、皮疹、ダニの刺し口)
   ・初診時に発熱は75%、刺し口も75%しか同定できない。
   ・千葉県に多い。
   ・皮疹の鑑別は下記のPDF

2) SFTS
   ・発熱以外に特徴のある症状はない。
   ・熱の原因が不明の場合、採血して白血球減少、血小板減少があれば疑う。
   ・刺し口は45%しか同定できない。
   ・九州、中国地方に多い。

   その他、6日〜2週間の潜伏期間を経て、発熱、消化器症状 (食欲低下、眠気、嘔吐、下痢、腹痛
   等)が多くの症例で認められ、その他、頭痛、筋肉痛、意識障害や失語などの神経症状、リンパ節
   腫脹、皮下出血や下血などの出血症状を起こし、重症化すると血球貪食症候群や多臓器不全を
   起こして死亡することもあります。






私見)
 千葉県と九州方面に御親戚のある方は注意しましょう。







1 sfts.pdf

2 マダニ2.pdf

3 厚労省.pdf

4 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について_ _Font Size=_6_斎賀医院壁新聞_Font_.pdf

5 マダニ感染症_ _Font Size=_6_斎賀医院壁新聞_Font_.pdf

6 日本紅斑熱とツツガムシ病の見分け方_ _Font Size=_6_斎賀医院壁新聞_Font_.pdf










  
posted by 斎賀一 at 18:50| Comment(1) | 感染症・衛生