2019年09月07日

糖尿病治療薬・GLP-1受容体作動薬(ビクトーザ)は胆道疾患に注意

糖尿病治療薬・GLP-1受容体作動薬(ビクトーザ)は胆道疾患に注意
 
Effects of Liraglutide Compared With Placebo on Events of Acute
Gallbladder or Biliary Disease in Patients With Type 2 Diabetes at
High Risk for Cardiovascular Events in the LEADER Randomized Trial



0907.PNG



 ビクトーザと持効性インスリン(ランタス)の合剤が上市されたのを機に、本院でも採用の予定ですが
胆道疾患に注意が必要との論文が掲載されましたので、ブログしました。


纏めますと

1) U型糖尿病で心血管疾患のリスクが高い人、9,340名を登録しています。
   ビクトーザ1.8mgを投与した群の4,668名と、コントロール群4,672名に振り分けています。
   観察期間は3.5年から5年です。 (平均で3.8年)

2) 結果は
   全体の胆道系疾患の発生はビクトーザ群で141例で、コントロール群で88例でした。

   内訳として
   ・無症状の胆嚢結石はビクトーザ群で16例、コントロール群で5例です。
   ・有症状の胆嚢結石はビクトーザ群で52例、コントロール群で40例
   ・総胆管結石はビクトーザ群で51例、コントロール群で33例 
   ・閉塞性黄疸はビクトーザ群で25例、コントロール群で16例

   結局、胆道系疾患はビクトーザ群で1.6倍の頻度となります。



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3) 急性膵炎の頻度では差がありませんでした。
   ビクトーザ群で18例、コントロール群で23例でした。

4) ビクトーザ群で胆道系疾患を併発した場合は体重減少が5.3kgに対して、併発症がないコントロール
   群の体重減少は3kgでした。
   体重が1kg減少する毎に、4%の胆道系疾患のリスクが増加するようです。

5) 胆石は体重減少により増加するとのデータは、以前からありました。
   糖尿病患者がダイエットや腸管切除の手術をした場合に、胆道疾患が増加するという報告もあります
   が、ビクトーザによる体重減少だけでは説明がつかないとしています。
   その他として、胆嚢の収縮低下、空腹時間の延長、が想定されています。





私見)
 ビクトーザと合剤の新薬を下記に紹介します。
 GLP-1受容体作動薬の効果は、ガイドラインでも既に紹介されています。
 インスリンとの合剤が上市されたことで、処方の幅が増えた感じです。
 胆石のある方は勿論ですが、十分な胆道系の観察が必要なようです。






1 本論文.pdf

2 どんなおくすり?ビクトーザ.pdf

3 ビクトーザ.pdf

4 ゾルトファイ.pdf

5 ゾルトファイ成分量.pdf












posted by 斎賀一 at 17:12| Comment(1) | 糖尿病