2019年09月02日

今シーズンのインフルエンザ・ワクチンのガイドライン

今シーズンのインフルエンザ・ワクチンのガイドライン
 
Prevention and Control of Seasonal Influenza
with Vaccines: Recommendations of the Advisory Committee
on Immunization Practices −United States, 2019–20 Influenza Season



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 アメリカのCDCより、今シーズンのインフルエンザ・ワクチンに対するガイドラインが発表になりました。
基本的には前回と変更はありませんが、再確認のために纏めてみました。


1) 接種の時期に関して
   インフルエンザウイルスに対するワクチンの種類により抗体の有効期間が異なりますが、1カ月間に
   7~11%程の効果減弱があるようです。
   一般的には、ワクチンの効果は5~6カ月間存在すると言うデータが主流のようです。
   残念ながらシーズンによってインフルエンザの流行の時期や様式が異なりますが、多くは2〜3月
   までには終息します。
   全ての年齢で、10月の終わりまでには接種を完了するのが良いとされています。
   特に乳幼児に関しては2回接種をしなくてはならないため、ワクチンンが入荷次第、接種を開始する
   事を勧奨しています。
   また高齢者も、インスルエンザ流行の前までには接種を行っているようにとの勧告です。
   残念ながら乳幼児と高齢者は抗体の有効期間が短いようですが、高齢者に関して2回接種は勧奨
   していません。

2) 妊娠
   妊婦がインスルエンザに罹患すると重症化が懸念されます。特に妊娠中期と後期においては流産の
   危険も高率となります。
   よって妊婦は何時でも(any time)接種を勧奨しています。
   しかし、本ガイドラインでも妊娠初期でのデータは少ないとしています。
   本院では、妊娠初期の場合は若干ガイドラインと異なり、接種は11月末までには終了するように
   お勧めします。

3) 卵アレルギー
   インフルエンザ・ワクチンには極微量の卵蛋白が含まれていますが問題になる量ではありません。
   しかもワクチンによるアレルギー反応の多くは卵アレルギーとは関連性がありません。但し稀では
   ありますが、ワクチンによる重症のアレルギー反応は、既往歴にアレルギー反応が無い人でも
   生じます。
   従って、以下の点にACIP(アメリカのワクチン学会)は注意するように勧告をしています。

   ・蕁麻疹程度の卵アレルギーでは、インフルエンザ・ワクチンを接種してもよい。
   ・卵アレルギーで蕁麻疹以外に喘鳴、顔面浮腫(angioedema)、繰り返す嘔吐、エピペンの使用
    経験などの既往がある場合には、専門家による接種が望ましい。
   ・以前のインフルエンザ・ワクチンで、重症の反応がある場合には原則ワクチン接種は行わない。
    (以前のワクチンにより喘鳴、頻回の嘔吐がある場合は、本院でも接種は行わない方針です。)
   ・原則としてワクチン接種後の経過観察に関しては必要ありませんが、ACIPでは15分間の接種後の
    観察が、失神による転倒傷害を予防できると勧告しています。






私見)
 本院でも昨年同様の形式で接種を行いたいと思います。
 インフルエンザシーズンに向けて職員の皆さん、一緒に夏の疲れよ、さようなら!






2019–20 Influenza Season.pdf


















posted by 斎賀一 at 20:24| Comment(1) | インフルエンザ