2019年09月16日

過敏性腸症候群にペパーミントは効果なし?

過敏性腸症候群にペパーミントは効果なし?

Efficacy and Safety of Peppermint Oil in a Randomized
Double-blind Trial of Patients With Irritable Bowel Syndrome



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以前の私のブログで紹介しましたが(ペパーミントで検索)、ガイドラインでも推奨していますように
ペパーミントが過敏性腸症候群に有効との事で、本院でもティーバックをお勧めしています。
残念ながら今回無効との報告がgastroenterologyに掲載されています。


纏めてみますと、


 1) ROMEクライテリアに適合した190人の過敏性腸症候群患者を登録し、その中の178人が研究に
    採用されています。平均年齢は、34歳78%が女性です。
    小腸で放出する型のペパーミントオイル(小腸型)、回腸から大腸で放出する型のペパーミント
    (大腸型)、プラシーボのコントロールの3群にわけて8週間投与されました。
    観察期間は、2016~2018年です。

 2) 主要転帰は、少なくとも4週間のベースラインと比較して、毎日の腹痛が週単位で30%以上低下
    したかを判定しています。

 3) 結果は、腹痛の軽減の効果は小腸型が46.8%、大腸型は41.3%、コントロール群は34.4%で
    差は余りありません。
    全ての症状軽減は、小腸型が9.7%、大腸型が1.6%、コントロール群が4.7%
    2次解析では、小腸型はコントロール群と比較してやや有効の様です。

 4) ペパーミントの副作用は逆流性食道炎、ゲップでした。




私見)
 コメントとしては、効果が認められている人には引き続き小腸型は服用するのがよいとしています。
 つまり、本院でも1〜2か月の経過観察で効果を判断しようと思います。



Efficacy and Safety of Peppermint Oil in a Randomized Double-blind Trial of .pdf









posted by 斎賀一 at 18:16| Comment(0) | 消化器・PPI

2019年09月14日

菜食主義者は脳卒中の心配?

菜食主義者は脳卒中の心配?
 
Risks of ischaemic heart disease and stroke in meat eaters,
fish eaters, and vegetarians over 18 years of follow-up:
results from the prospective EPIC-Oxford study



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 菜食主義者ベジタリアンにも、魚は食べるが肉は食べないペスカタリアンから、完全菜食主義者の
ビーガンまで幅が広いようです。
イギリスからベジタリアンと非ベジタリアンの比較検証した論文が、BMJに掲載されました。



纏めますと

1) 1993~2001年に、心血管疾患の既往のない48,188人が登録しています。
   対象者にはアンケート調査を行い、次の3つのグループに分けて18.1年間追跡調査を行いました。
   ・肉を食べる群  (魚、乳製品、卵を摂取するかは無関係)
   ・魚を食べる群  (魚は食べるが肉は食べない)
   ・ビーガンを含めたベジタリアン群
   ※ 低カロリー食を行っている人は除外しています。
     ベジタリアン群はそもそも人数が少ないので、ベジタリアン協会や専門雑誌と協力しアンケート
     を配布しています。

2) 主要転帰は、2016年までの虚血性心疾患と脳卒中(虚血性と出血性を含める)の発生です。

3) 全体で虚血性心疾患の発生は2,820例、脳卒中は1,072例で、その中の虚血性が519例
   出血性が300例でした。
   ・虚血性心疾患の発生の危険率は、肉群を1として其々の群の危険率を割り出しますと
    魚群が0.87、ベジタリアン群が0.78でした。
   ・それに対して脳卒中発生の危険率は、肉群を1とすると、ベジタリアン群は1.21です。 
    (脳出血の危険率は更に高い1.43)

4) 結論的には、ベジタリアン群は肉群と比較しますと、10年間で虚血性心疾患の発生は1,000人中
   10人少なくなりますが、逆に脳卒中は1,000人中3人増加する事になります。
   差引で、ベジタリアン群の方が7人多く助かる事になります。






私見)
 アンケート調査のための研究には限界があり、交絡要因(confunder)も考慮しなくてはなりませんが、
 肉食で元気な政治家を見ますと、ベジタリアンだけが良いとは言えない感じがします。







vegetarians.pdf












posted by 斎賀一 at 17:21| Comment(1) | 脳・神経・精神・睡眠障害

2019年09月12日

ドラゴンフルーツ摂取後の一過性の鮮紅色尿

ドラゴンフルーツ摂取後の一過性の鮮紅色尿
 
小児科 Vol.60 No.10 2019



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 雑誌小児科に5歳の男児が大量のドラゴンフルーツを摂取して、その後、一過性の鮮紅色尿を呈した
症例が紹介されています。


                   「一見は百聞にしかず」

                                       記憶に留めておきたいと思います。






ドラゴンフルーツ摂取後 鮮紅色尿.pdf









posted by 斎賀一 at 14:51| Comment(1) | 小児科