2019年08月15日

普通の大腸ポリープは癌にならない。 一つの見識!

普通の大腸ポリープは癌にならない。
一つの見識!

Baseline Colonoscopy Findings Associated with 10-Year
Outcomes in a Screening Cohort Undergoing Colonoscopy 
Surveillance



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 ブログのタイトルが週刊誌的で申し訳ありません。
若干の説明をしますと、最初に診断された大腸ポリープがグループ3(つまり進行性でない)の場合には、
その後の10年間の経過観察でも、他の部位に大腸がんが発生する率は低いとの報告がありました。

纏めますと、

 1) 一度、スクリーニングで大腸ファイバーを実施した50~75歳の無症状の人を
    対象にしています。1,915名を登録しています。
    経過観察期間は10年間か、又は死亡までとしています。

 2) 10年間の経過で、146名に進行性の腫瘍を認めています。
    最初の登録時(ベースライン)に結腸直腸癌(CRC)のあった人は、10年後、他の部位に
    進行性腫瘍が43.7%認められました。
    ベースラインで進行性のポリープ(腺腫性)があった人は、10年後にCRCは21.9%です。
    ベースラインで良性の1cm以下のポリープが1〜2個の場合は、CRCの発生は6.3%です。
    ベースラインにポリープもない正常者は、CRCの発生は4.1%でした。
  
    結局、良性でグループ3の1cm以下のポリープが1〜2個ある程度なら、その後の危険率は、
    0.96と低い結果でした。

 3) 結論として進行性のポリープや、大きい鋸歯状ポリープの場合は、ガイドラインに則って
    3年ごとのスクリーニングが必要ですが、1cm以下のポリープなら長期での経過観察でも良い
    としています。

 4) 大腸ファイバー検査は、それなりに侵襲的で、患者さんにも負担をかけます。
    更に、現在のガイドラインは専門的で、高度な文献より引用された内容に従っており、
    今後は色々なリスクのある患者に対して適切な対応をするには更なる研究が待たれると
    しています。



私見)
 消化器系のガイドラインや検診の内容をみますと、専門家のご意見が満載で
やや抵抗感を持ってしまいますが、本論文の主旨を鑑みますと、本論文の研究者に何となく
拍手喝采の気分です。




Baseline Colonoscopy Findings Associated with 10-Year Outcomes in a Screenin.pdf









posted by 斎賀一 at 19:47| Comment(1) | 消化器・PPI