2019年06月22日

日本の大腸がん検診の3つの問題点

日本の大腸がん検診の3つの問題点
Medical Tribuneより



 大腸がんに対する便潜血による検診が始まっていますが、Medical Tribuneより3つの問題提起が
載っていました。


 1) 便潜血検査は偽陰性が少なくない(大腸癌なのに便検査では正常と判断してしまう)。
    その割合は12%です(中間期がんの割合)
    特に、深部大腸癌(肛門より奥の方、つまり右側結腸)では偽陰性の事がある。

 2) 便潜血陽性と判断されていても、約3割の人しかその後の精密検査を受けていない。
 
 3) 日本ではそもそも大腸がん検診を受診しない人が多い。
    受診率は40%前後である。


本院での大腸がん検診の方針としては、


 1) 原則として50歳以上の方は毎年便潜血検査を受けてください。
    検診対象者は40歳以上です。

 2) 便潜血陽性の方は、大腸ファイバー(TCF)の検査を実施します。

 3) TCFで所見のある方は、二次施設に紹介。
    TCFで正常の方は、原則としてその後、症状が無ければ3年間は便潜血検査を受けなくて
    よいです。
 
 4) 良性のポリープに関しては下記のPDFを参照して、その後のTCFを予定してください。

 5) 便潜血が陰性でも、5〜10年に1回は検診目的でTCFを受けてください。



日本の大腸がん検診に3つの問題点.pdf

大腸ファイバーの間隔.pdf







posted by 斎賀一 at 18:46| Comment(0) | 消化器・PPI

クリーンコロンを目指す;大腸ポリープ

クリーンコロンを目指す;大腸ポリープ
日経メディカルより




 大腸癌のオピニオンリーダーの田中信治氏のインタビュー記事が載っていました。


 1) 現在の日本のガイドラインは5mm以下のポリープは殆どが良性であり、原則として切除
   (ポリペクトミー)を実施しなくても経過観察で良いとされている。

 2) しかしガイドラインの改訂作業が進行中で、上記の文言が削除されるかもしれない。
    なぜなら、その後の十分な経過観察が担保されなければならないし、一度は全くポリープの
    無い状態(クリーンコロン)にしておくのが最善との考えである。

 3) コールドポリペクトミーの手技も発達してきたが、これを実施するには拡大内視鏡などの
    正確な診断が必須である。




私見)
 5mm以下の結腸ポリープも生検を実施する必要はありますが、ポリペクトミーまではしなくてもと
認識しています。
 特に、5mm以下の過形成ポリープ(旧姓のmetaplastic polyp)は、異型性が無ければ経過観察で
十分と思っています。



クリーンコロンを目指すのに欠かせないこと.pdf








posted by 斎賀一 at 18:39| Comment(0) | 消化器・PPI