2019年03月20日

無気肺および胸部側面像の見方

無気肺および胸部側面像の見方
           <業務連絡用>



   CT検査の無い本院には、単純胸部レントゲンを注意深く読影しなくてはなりません。
  特に無気肺の診断には側面像を併用する必要があります。
  下記のPDFに纏めましたので、パソコン画面に登録して皆さんと読影に注意しましょう。





  ◆参考文献
   これで納得胸部X線写真読影 ; 南江堂
   今日の臨床サポート ; 無気肺より




  1 胸部レントゲン 無気肺 側面.pdf

  2 無気肺.pdf

  3 無気肺まとめ.pdf 














posted by 斎賀一 at 19:08| Comment(0) | 喘息・呼吸器・アレルギー

2019年03月19日

薬物性肝障害と薬剤熱:uptodateより

薬物性肝障害と薬剤熱:uptodateより



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 前回のブログに引き続き、薬物性に関して纏めましたので掲載します。


薬物性肝障害(DILI)

1) 医療薬ばかりでなくサプリや漢方、ハーブに至る広範囲にDILIが認められ、その数はおよそ
   1000以上に及ぶ。
   アメリカで最も多いのは、アセトアミノフェン、抗生剤である。
   抗生剤に関して世界的にはオーグメンチン、クラバモックスに報告が多い。

2) 臨床的な分類 (下記のPDFに纏めました。)
   ・肝細胞性障害
   ・閉塞性障害
   ・混合型

3) 臨床経過
   ・急性 ; 3か月以内
   ・慢性 ; 3か月以上

4) 機序
   ・用量依存性 (predictable)
   ・非用量依存性 (idiosyncratic、代謝性か免疫性が関与)

5) 臨床症状
   ・急性 ; 症状が無い事が多い。閉塞性の場合は痒み、黄疸症状が時にある。
   ・慢性 ; 他の慢性肝疾患(自己免疫性肝疾患、PBC、アルコール性肝疾患など)に似ている。
         肝線維化や肝硬変に進行する事もある。
         発熱や発疹を伴う事や、伝染性単核症様の症状があり鑑別が必要

6) 病理組織的分類 (下記のPDFに纏めました。)
   ・肝細胞障害
   ・胆汁閉塞
   ・脂肪変性
   ・肉芽形成
   ・signs of hepatic venous outflow obstruction
   ・sinusoidal obstruction syndrome
   ・phospholipidosis
   ・peliosis hepatis


薬剤熱(drug fever)

1) 発熱の出現時期は診断の価値がない。
   平均で投与後8日(24時間〜数か月) 時には数年

2) 微熱から消耗熱(hectic)まで色々
   中止から3~4日で解熱するが、時に一週間かかる事もある。

3) 発熱以外には、発疹、蕁麻疹、肝腎障害、口内炎、血液障害
   原因不明の発熱で肝腎障害があればdrug feverを疑う。
   発疹に診断価値はあるが頻度は18%程度

4) 除脈は10%、好酸球増加は20%

5) 当該薬剤としては
   てんかん薬、ミノマイシン、ザイロリック、ヘパリン、抗がん剤など





私見)
 人生を振り返ると若い頃は何とボーっとしていた事かと、思い出すだけで一人小声で叫びたくなります。
 病理学教室にいる頃、ある造影剤検査後に、肝障害を起こした症例の肝生検を見たことがありました。
 下記のPDFに掲載しました 「peliosis hepatis」 でした。






薬物性肝障害.pdf










posted by 斎賀一 at 21:13| Comment(0) | 肝臓・肝炎

2019年03月18日

発作性心房細動の誘発因子

発作性心房細動の誘発因子
 
Patient-reported triggers of paroxysmal atrial fibrillation



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 発作性心房細動の患者さんの、4人に3人は誘発因子を経験しています。
雑誌HeartRhythmによると   ・アルコール摂取  ・カフェイン  ・運動  ・不眠  でした。
但し心不全を持っている人においては、これらの誘発因子はあまり関係は無かったようです。
 (上記の因子が心不全の患者さんにとって急に多くなる事は稀ではないかと思いますし、心不全の増悪そのものが危険因子となるかもしれません。)


纏めますと

1) 症状を有する発作性心房細動患者1,295名を対象にしています。
   957名(74%)が誘発因子を経験していました。
   バックグラウンドを調べてみますと、心不全患者では誘発因子の関与の危険率は0.29と低いのに
   比べて、心房細動の家族歴がある場合は、誘発因子の危険率は2.04と高めでした。
    (遺伝的に関与する心房細動では、誘発因子は重要になっています。)

2) 誘発因子を調べますと
    ・アルコール摂取(35%) ・カフェイン(28%) ・運動(23%) ・不眠(21%) でした。

3) 誘発因子と遺伝的背景を研究する事が、今後期待されるとしています。





私見)
  Medscapeの論評では、「患者との検討、家族歴からの遺伝的背景、環境因子などから誘発因子を
 探すのがこの研究の一つの目的でしたが、十分には達成されなかった。そのために包括的な勧奨は
 適切でない。実際、カフェインが問題な人もいれば、全く誘因とならない人も多くいる。
 運動を制限する必要のない人もいれば、ある種の運動が誘因となる事もある。
 今後は個々人の特異性を研究する必要がある。」としています。

  ある朝鮮半島の専門家が言っています。
     「予測に決め言葉は使わない方が良い。相手をあまり甘く見ない方が良い。」

そこで患者さんには次のように言いましょう。
「発作性心房細動をあまり甘く見ないでください。お酒を飲むなら1合程度、運動は苦しくない程度、
 コーヒーはブラックで飲んでよいのですが、カフェイン入りのドリンク剤を元気のために飲まないでくだ
 さい。眠れない日でも布団の中で楽しい事や卑猥な事を想像して、朝までゆっくりしていてください。」





af.pdf












posted by 斎賀一 at 20:13| Comment(2) | 循環器