2019年02月23日

ブルフェンの有用性?

ブルフェンの有用性?
 
Effect of Combination of Paracetamol (Acetaminophen) and
Ibuprofen vs Either Alone on Patient-Controlled Morphine
Consumption in the First 24 Hours After Total Hip Arthroplasty



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 鎮痛解熱剤(NSAIDs)として、アセトアミノフェン(カロナール)とイブプロフェン(ブルフェン)は本院でも多用しています。原則としてインフルエンザに対する解熱剤ではカロナールが推薦されていますし、喘息
でもカロナールが無難とする見解が多い反面、ブルフェンでも可とする見解も散見されます。


 今回の論文では、股関節術後での鎮痛効果を下記のグループで比較しています。

1) 約550名の股関節術後に、下記のグループにおいて麻薬のモルヒネをどの程度追加併用したかで、
   その鎮痛効果を調べています。
   ・A群 ; カロナール1000mg+ブルフェン400mg
   ・B群 ; カロナール1000mg単独
   ・C群 ; ブルフェン400mg単独
   ・D群 ; カロナール500mg+ブルフェン200mg
  上記の4群を、手術1時間前とその後6時間毎で24時間行われました。

2) モルヒネの追加使用量は平均で
   ・A群は20mg、B群は36mg、C群は26mg、D群は28mgでした。
   ・副作用の頻度はB群で11%、C群で15%でした。

3) 結論としてC群のブルフェン単独でも効果は十分で、その副作用もD群のカロナール単独と統計学的
   には差はありません。





私見)
 本院では、成人1回量をカロナールは200mg/tabを2錠、ブルフェンは100mg/tabを2錠が
 基本です。
 つまり半量のD群に相当します。
 拡大解釈しますと、本院では従来通りに鎮痛薬としては、ブルフェン1回量200mgが一般的として
 宜しいようですが・・・(?)





アセトアミノフェンとブルフェン.pdf