夕食はやっぱり軽めがいい
Energy intake at different times of the day: Its association
with elevated total and LDL cholesterol levels
with elevated total and LDL cholesterol levels
夕食が高カロリーだと栄養分が体内に蓄積されてしまうと、以前より指摘されていました。
それを証明する論文が掲載されています。
台湾からの報告です。
纏めてみますと
1) 1,283人の健康な人を対象にしています。
24時間の食物摂取量のデータを回収し、それを炭水化物、蛋白、脂肪に分けて計算し調査して
います。
2) 食事の時間帯は6分類としています。
メインの食事としては、午前中(午前5時から午前9時29分まで)、正午(午前11時30分から
午後1時39分まで)、夜間(午後5時30分から午後8時30分)
軽食としての追加の3つの時間帯が含まれています。
午前中(午前9時30分〜午後11時29分)、午後(午後1時30分〜午後5時29分)及び
夜間(午後8時30分〜午後4時59分)
3) 回収データの解析後に1~3週間して受診し、空腹時の中性脂肪、総コレステロール、HDL、LDLを
測定しました。
結果、コホートにおける平均エネルギー摂取量は、午前中に385 kcal(95%CI、353-416)、
正午に522 kcal(95%CI、483-561)、夜は557 kcal(95%CI、516-597)でした。
軽食に関しては、午前の軽食が123 kcal(95%CI、106-140)、午後の軽食は171 kcal
(95%CI、141 200)、夜食は169 kcal(95%CI、139-200)
4) 結果として
夜間に100kカロリー増加する毎にLDL-コレステロールは0.94mg増え、特に脂肪が100kカロリー
増加する場合、LDL-コレステロールは2.98mg増えます。
一方夜間の食事の100kカロリーを朝か正午に移すと、それぞれ、LDLは5.21mg、3.19mg減少
しました。
5) 筆者は、コレステロールが夜間に栄養分から代謝形成されるためと説明しています。
私見)
台湾からの報告ですので、食生活が若干、日本と異なるかもしれません。
軽食つまり間食が多い気がします。飲茶の習慣でしょうか。
一日全体での総摂取カロリーは、約2,000kカロリーです。
又、本論文では研究期間が短い気もします。LDLに対する食事の影響はかなり時間を要すると思い
ますが、 短期間でも結果が出るとも言えます。
欧米では夜間は少ないと聞いていますが、特に日本では脂質異常症の患者さんに食事を摂る時間帯
の指導も必要な様です。
コレステロール 食事 HL.pdf