インフルエンザ脳症の報告
<ツイッター版>
日経メディカルからインフルエンザ脳症の報告です。
以前の私のブログで纏めたPDFを再度掲載します。
職員の皆さん、一緒に再確認しましょう。
インフルエンザ脳症.pdf
インフルエンザ脳症1.pdf
2インフルエンザ脳症.pdf
2019年01月12日
インフルエンザ脳症の報告
posted by 斎賀一 at 15:29| Comment(1)
| インフルエンザ
2019年01月11日
糖尿病治療薬のSGLT-2阻害薬は尿路感染症に無罪?
糖尿病治療薬のSGLT-2阻害薬は尿路感染症に無罪?
Dose response of sodium glucose cotransporter-2
inhibitors in relation to urinary tract infections
inhibitors in relation to urinary tract infections
糖尿病治療薬のSGLT2阻害薬は、最近では糖尿病治療薬の第二選択肢に登り詰めようとしています。
効果も中等度にあり、体重減少、降圧作用、低血糖の頻度が低い、心血管疾患の予防効果、等良い面が
クローズアップされています。
しかし、近位尿細管でのグルコースの再吸収を抑制する機序から、尿細管のグルコース濃度が増加し
尿路感染症を誘発すると懸念されています。
今回SGLT2阻害薬の副作用であるこの尿路感染症に対して、服用量との関係があるかを含めてメタ
解析した論文が載っていました。
1) 尿細管のグルコース濃度は、SGLT2阻害薬の用量と関連がある薬剤と、ほとんど関連性が無い
薬剤もありマチマチであった。 (dose-response)
2) 以前の研究では最低24週の経過観察であったが、本来尿路感染症の発症は数週間で起きるので、
短期の調査も必要である。
3) 本論文は105の論文をメタ解析しています。
フォシーガのみが10mg以上の時に若干尿路感染症が増加していたが、その他の薬剤は統計学的
処置によると、用量と尿路感染症の頻度とは殆ど関連性が無く、バイアスを考慮すると誘発はして
いないと考えられる。
例外として、フォシーガの高用量10mgはプラセーボと比較して、危険率は1.3と高めでした。
逆にカナグルでは、低用量の時に危険率が1.23でした。
また低用量のスーグラは高用量のカナグル、ジャディアンス、スーグラ、フォシーガと比較して
リスクが低い傾向でした。
4) 薬剤用量と尿細管のグルコース濃度の用量依存性は、服用当初は認められるが、やがて横ばい
となる。 (ceiling effect) 但し、フォシーガだけは用量依存性が継続する。
尚、カナグルが低用量でリスクが高い点と、低用量のスーグラのリスクが低い点に関しては薬物動態
からは説明できなく、今後の課題としています。
私見)
SGLT2阻害薬が尿路感染症を誘発すると言う考えは、時代遅れとまで本論文では述べています。
しかし、十分に注意する必要性は糖尿病という疾患から当然ですが、特に尿路感染症になり易い人に
関してはフォシーガの高用量は避け、低用量のスーグラが推奨でしょうか。
sglt-2.pdf
SGLT2阻害薬一覧.pdf
posted by 斎賀一 at 21:38| Comment(0)
| 糖尿病
2019年01月09日
大腸ファイバー検査の間隔はどの位が良いか?
大腸ファイバー検査の間隔はどの位が良いか?
Long-term Risk of Colorectal Cancer and Related Deaths
After a Colonoscopy With Normal Findings
After a Colonoscopy With Normal Findings
大腸ファイバー検査をして異常がない場合に、次回は何年後に検査をしたらよいかを聞かれる事が多いですが、概ね便検査を含めて5年後と私は答えています。
下記のPDFの雑誌NEJMの論文をアレンジしての説明です。
今回は雑誌JAMAに「後ろ向きコーホー研究」の論文が掲載されていましたので報告します。
1) カルファルニアのコーホー研究です。
スクリーニングの大腸ファイバー検査で所見がない1,251,318人を対象に(スクリーニング群)
1998~2015年に掛けて調査をしています。年齢は50~75歳です。
男性が49%です。スクリーニングを受けなかった人をコントロール群としています。
2) 調査の終了は、直腸結腸癌(CRC)の診断、死亡、対象者の研究からの離脱や研究自体の終了時期
としています。一方コントルール群の終了は便検査、S状結腸スコープ検査か大腸ファイバー検査を
するまでとしています。
3) 主要転帰はCRCの診断とCRC関連死です。
12年間での比較でスクリーニング群ではCRCが133人/100,000人/年、
CRC関連死が92人/100,000人/年でした。
コントルール群では、CRCが225人/100,000人/年で、関連死が192人/100,000人/年でした。
統計処置を行いますと、10年間ではスクリーニング群の方がCRCを46%減少、関連死は88%減少
の効果でした。
4) 結論的には、ガイドラインと同様に大腸ファイバーで正常なら、10年後の経過観察が妥当として
います。
私見)
アメリカの専売特許である費用対効果での話です。
やはり本院では、5年の経過観察が妥当として参ります。
下記に雑誌NEJMの表も再度掲載します。
論文より.pptx
cf jama 予後.pdf
nejmより.pdf
posted by 斎賀一 at 19:22| Comment(0)
| 消化器・PPI