2018年11月19日

難治性の膀胱炎

難治性の膀胱炎
 
Poor clinical outcomes associated with community-onset
urinary tract infections due to extended-spectrum
cephalosporin-resistant Enterobacteriaceae



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 治療が長引いたり再発性の膀胱炎が時々ありますが、それに関しての研究論本が掲載されていました。


纏めてみますと

1) 腸内細菌による膀胱炎患者2,009人を対象に、887人を登録しました。
   更に広域セファロスポリン系の抗生剤に抵抗性の患者151人(exposed)を抽出し、それに対象
   として、広域セファロスポリン系に感受性の患者151人(unexposed)を抽出してコントロールと
   しました。
   (広域セファロスポリンとは、第二世代と第三世代です。本院で使用の薬剤では
    ○第一世代;ケフレックス、ケフラール、オラスポア、 ○第二世代;オラセフ、セフメタゾン、
    パンスポリン、 ○第三世代;バナン、フロモックス、メイアクト、セフゾン、ロセフィン注、
    セフトリア注  ※ 尚文献により若干異なります。)

2) 対象の平均年齢は56歳です。女性が79%で男性が21%でした。
   腸内細菌の原因菌としては、大腸菌が76%、 クレブシェーラが13%、エンテロバクターが9%です。

3) 一次転帰は臨床症状の改善です。
   ・発熱の持続 
   ・膀胱炎症状の継続 
   ・3日後の尿培養での腸内細菌が陽性 
   ・抗生剤の変更(感受性結果の報告による変更も含む)を不良転帰とします。  
    修正一次転帰は、膀胱炎症状の継続と尿培養の再検での陽性だけでも可
    除外として、菌血症と腎盂腎炎例は含まれていません。 

4) 結論的には
   ・セファロスポリンに耐性のある場合(exposed)と6か月前にセファロスポリンの服用の既往が
    ある場合(exposure)は、臨床症状の改善が不良でした。
     (本論文を読む場合にexposedとexposureを混同しないように注意)
   ・論者はそれだけでは十分に不良転帰を説明できないとしています。
   ・一般的なセファロスポリンの耐性が原因のβーラクタマーゼだけでなく、セファロスポリン耐性菌
    そのものが、膀胱炎にとって病原性が高いのではないか。
   ・症例は少ないが、エンテロバクターでは転帰が悪い。
   ・透析患者では免疫機能の低下が想定され再発が多い。
   ・逆に呼吸器疾患の患者では、感染症に対して広域抗生剤を使うというバイアスが掛かり、リスクが
    少なくなっている。

5) 検討として
   難治性膀胱炎は予後も悪い傾向です。初期治療には注意が必要ですが、更に3日後の尿培養での
   再検査も重要で、治療方針の再検討を心掛ける。




私見)
 初期治療での尿培養は欠かせませんが、本医院でも3日後の尿沈渣再検と尿培養を併せて、検討の
 余地がありそうです。 
 兎も角としまして、膀胱炎の患者さんは日頃から水分摂取(目標は1.5L)を心掛けてください。




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uti cephalosporin-resistant - コピー.pdf
















posted by 斎賀一 at 20:44| Comment(0) | 泌尿器・腎臓・前立腺