2018年10月15日

インフルエンザの新薬ゾフルーザはリスク患者にも有効

インフルエンザの新薬ゾフルーザはリスク患者にも有効
 
Phase 3 Trial of Baloxavir Marboxil
in High Risk Influenza Patients
(CAPSTONE-2Study)
   


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 米国感染症学会ID WEEK 2018で、インフの新薬ゾフルーザに関する報告がありました。
以前にブログで紹介した健康な成人を対象にしたNEJMの論文より発展して、リスクのある人を対象にしています。CDCの基準で1つ以上リスクのある人です。 (下記のPDFを参照)



纏めますと

1) 主要転帰は、インフルエンザの症状の改善に要した時間です。
   特にインフルエンザのリスクとしては 
   ・65歳以上の高齢者 ・喘息 ・慢性肺疾患 ・糖尿病 ・心疾患 等がほとんどでした。

2) 検査でインフルエンザの確診がついた1,163名です。
   対象は12歳以上、発熱を含めたインフルエンザの症状が48時間以内、CDCのリスク基準が
   1つ以上ある人としています。
   ゾフルーザを1日服用の群(BXM群)、タミフルを5日間服用群(Os群)、プラセーボ群(Pl群)
   の3群を1対1対1に振り分けています。

3) H3N2が47.9%、H1N1が6.3%、B型が41.6%です。
   リスクファクターをみますと、喘息又は慢性肺疾患(39.2%)、65歳以上の高齢者(27.4%)
   でした。

4) インフルエンザ症状の回復は、BXM群で73.2時間、Os群で81.0時間、Pl群で102.3時間でした。
   つまりゾフルーザで3日以内、タミフルで4日以内、何もしなくて5日で治るとの事でしょうか。
   ウイルスの排出は、ゾフルーザで48時間、タミフルで96時間、プラセーボで96時間との事です。
   感染伝播は、ゾフルーザで半減出来そうです。





私見)
 Medscapeの論評によりますと、「ゾフルーザは若干の利点があり、タミフルよりもやや有効。しかし世界が変わるほどの事ではなく、多分タミフルに取って代わるかもしれないが問題はコストである。基礎疾患が懸念され、コストを心配しなくても良い人はゾフルーザを選択したほうが良いかもしれないが、コストが問題となりそうだ。」

 本院でも発症48時間以内で危険因子が1つでもあれば、ゾフルーザでしょうか?
下記にコストの比較を掲載します。





1 ゾフルーザの薬価.pdf

2 ゾフルーザ 論文.pdf

3 highrisk cdc.pdf











  
posted by 斎賀一 at 19:10| Comment(0) | インフルエンザ