2018年09月28日

日本紅斑熱とツツガムシ病の見分け方

日本紅斑熱とツツガムシ病の見分け方
          <ツイッター版>



 ダニが介するリケッチア感染症の日本紅斑熱とツツガムシ病は、共に千葉県南房総で流行する疾患
です。
マダニで介して起こる日本紅斑熱はリケッチアですが、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は新規の
ウイルスで起こり、数年前より注目されていました。
 今回、日経メディカルのレポートがありましたので掲載します。 (全てのダニが、リケッチアや新規の
ウイルスを持っている訳ではありません。)


1) 両者共に3徴(発熱、皮疹、ダニの刺し口)が特徴だが、其々異なる。
   日本紅斑熱は手のひらや足の裏に皮疹が多く、粉雪様の小さな淡い皮疹だが、ツツガムシ病は
   全身で、ぼたん雪のような目立つ皮疹
   発熱は75%程度に認められるが、25%以上(1/4)は初診時に熱が無い。

2) 全身の刺し口を調べるのが大事
   基本的には皮膚の柔らかいところ、下着のあたるところ(ダニが動けない部位)を検索
   それでも25%は同定出来ない。




日本紅斑熱とツツガムシ病.pdf

重症熱性血小板減少症候群.pdf











posted by 斎賀一 at 20:23| Comment(0) | 感染症・衛生

2018年09月27日

Low-Resource Settingsにおける糖尿病薬の選択

Low-Resource Settingsにおける糖尿病薬の選択
 
Medicines for Treatment Intensification in Type 2 Diabetes and Type
Of Insulin in Type 1 and Type 2 Diabetes in Low-Resource Settings



0927.PNG



 WHOのシンポジウムで、 Low-Resource Settings での糖尿病薬の選択についてガイドラインが
発表になり、雑誌 annals of internal medicine に掲載されています。
この “Low-Resource Settings” の意味合いに思案してしまいます。
“費用対効果” とも違うようですし、単にお国柄として片づけられない気もします。
 論文中に「お金は患者さんのポケットから出る。」との記載がありますが、日本の実地医家にとっても
糖尿病の新時代と浮かれていられない感じです。



纏めてみますと

1) 2013年に、既にWHOは第一選択としてメトグルコ、第二選択としてスルフォニール尿素系と、ヒト
   インスリンを勧奨しています。
   このWHOのガイドラインは、患者個人よりも集団としての捉え方をしているとの事です。
   しかし、最近の新薬は患者個々の効果に焦点を当てているとの指摘です。

2) 本ガイドラインは二つの点を重視しています。
   ・DPP-4阻害薬、SGLT-2阻害薬、TZDs(アクトス)は、メトグルコやスルフォニールで十分な効果
    が得られない時に使用すべき
   ・インスリンアナログは、ヒトインスリンとの比較試験がされている場合のみ採用すべきとして
    います。つまりヒトインスリンの方に重点を置いています。





私見)
 DPP-4阻害薬、SGLT-2阻害薬、インスリンアナログは実地医家にとっても強い味方です。
 しかし、一度頭を冷やす必要もありそうです。






ana dm .pdf












posted by 斎賀一 at 15:15| Comment(2) | 糖尿病

2018年09月26日

新生児黄疸の光線療法は痙攣のリスク?

新生児黄疸の光線療法は痙攣のリスク?
 
Phototherapy and Seizures: Should We Change Practice?



0926.PNG



 生後24時間以内に顕在化する黄疸は、殆どが溶血性疾患で迅速な対応が必要である。(今日の臨床サポートより)  ※私のブログをご参照ください。 (核黄疸で検索)

新生児の黄疸の治療には、光線療法が核黄疸の予防に適している事は周知の事実ですが、今回雑誌ediatricsより、光線療法後に痙攣や抗痙攣薬を必要とするケースが増加していたとの報告がありました。


1) 約500,000人の妊娠35週以上で出産した新生児を対象にしています。
   登録した新生児は、生後60日までは痙攣がありませんでした。
   約8%が光線療法を受けています。

2) 5歳までに痙攣発作の診断が1回以上あり、抗痙攣薬を処方された人を調べますと、明らかに光線
   療法を施行した場合のほうが多く見受けられました。
   光線療法群で1.24人/1,000人/年、受けない群で0.76人/1,000人/年
   結果は十分な補正(adjusting)をされているとの事です。

3) 適応外での安易な光線療法は避けるべきとしています。




  
私見)
 光線療法の適応を下記のPDFに掲載します。
 的確で迅速な診断が求められます。
 メジャーな雑誌ですから、バイアスは無いものと思います...(?)




光線療法の適応.pdf

核黄疸 光線療法.pdf










posted by 斎賀一 at 19:16| Comment(0) | 小児科