2018年08月08日

病原性大腸菌0-157と動物とのふれあい

病原性大腸菌0-157と動物とのふれあい

小児科Vol. 59 No.8 2018 野村由美子氏 .独立行政法人国立病院機構弘前病院小児科



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 病気を起こさない大腸菌と、赤痢菌が結婚したのが病原性大腸菌の0-157です。病原性大腸菌には
背番号がついています(0-1とか0-111とか)。一般的に病原性でも人―人感染はありませんが、
この0-157は人―人感染が起きますし、毒素により血小板減少、貧血、腎不全をきたし、
溶血性尿毒素症候群を引き起こします。
食中毒としては年間4,000例ほど報告があり、2007~2016年の集団発生事例は年間で17~22件が
報告されているそうです。又、2007~2017年までに保育所幼稚園での集団感染例は112件の報告との事です。


雑誌小児科より、某保育所で発生した0-157の報告がありましたので纏めてみました。


 1) 某年6月に2例0-157の事例が某保育施設で発生
    遺伝子検査で同一である事が証明された。

 2) 当該保育施設の立ち入り検査が実施
    その保育施設では保育方針として素足保育、牛糞使用の自家野菜栽培を利用した給食、
    敷地内での牛、ポニー、羊、ヤギ、犬、ウサギ、小鳥の飼育、園児と動物とのふれあいをしていた。
    又、施設内で簡易プールがあったが、十分な衛生対策はとられていなかった。

 3) 検査対象者数は園児65名、職員14名、家族52名の中0-157陽性者は20名
    (園児は13名、職員0名、園児家族7名)。
    施設内飼育動物は羊1頭、山羊2頭から陽性が認められた。

 4) 検証
    牛には糞便以外に口腔内にも0-157は存在し、舐められることで感染する可能性がある
    との事です。動物とのふれあい場所における飲食の禁止、終了後の手洗い、
    手指消毒は必須であるが、今後はふれあう場合の服装(着脱容易な上着等)も考慮する必要が
    あるかもしれないとの事です。
    簡易プールの対策も充分に監督する必要があります。



私見)
 ペットや動物とのふれあいは子供の教育に大事です。
 関係者や保護者が注意してください。
 尚、夏風邪が流行しています。簡易プールや手軽な水遊び場での感染にも注意したいものです。
 (老婆心より)






posted by 斎賀一 at 20:27| Comment(1) | 小児科