2018年04月14日

内視鏡検査時の抗血栓薬の対応(本院における)

内視鏡検査時の抗血栓薬の対応(本院における)

       <業務連絡用>



 
  私のブログを参照してください。具体的な指針は後日プリントして提供しますので検討しましょう。







NOACガイドライン ブログより.pdf

抗血栓薬と内視鏡;アジア発のガイドライン_ _Font Size=_6_斎賀医院壁新聞_Font_.pdf

指針.pdf



        NOAC.png













posted by 斎賀一 at 14:09| Comment(0) | 消化器・PPI

2018年04月13日

高齢者にも除菌は胃癌の予防

高齢者にも除菌は胃癌の予防
 
Effects of H. pylori Treatment on Gastric
Cancer Incidences in Older Individuals



0413.PNG



 発展途上国では、ピロリ菌の感染率は50%以上と言われています。
ピロリ菌に感染すると慢性胃炎、萎縮性胃炎、腸上皮化生、早期胃癌、進行癌と長い年月で進展する
場合があります。ピロリ菌の除菌により33~47%が胃癌予防になると想定されています。
しかし、胃炎が進展してしまっては所謂、no-returnで、除菌の効果はないとする論文も散見されて
います。
従って、ピロリ菌の除菌に積極的な医師とやや引き気味の医師がいるのが現実です。
 今回の香港からの報告では、60歳以上でも除菌の効果が10年すると明らかになるとの事です。



纏めてみますと

1) 18歳以上の除菌を受けた73,237人が対象(治療群;observed)で、それと比較するために一般群
   を抽出して予測し(一般群;expected)胃癌の発生を比較検討しています。
   結果を40歳以下、40~59歳、60歳以上に分けて統計を出しています。



         0413-2.PNG


  
   その中の9,840人が2次除菌(13.4%)、130人が3次除菌を行っています。
   1次除菌から2次除菌は1.5年、3次除菌は2.3年の経過です。

2) 治療群の全体では胃癌の発生は200人(0.27%)で平均7.6年(5.1~10.3年)の経過でした。
   胃癌発生は3.6/10,000人/年。
   一般群と比較すると、60歳以上でも除菌すると発生率は0.82の低下です。
   10年経過で見ますと40~59歳では0.32、60歳以上で0.42、と治療群が一般群より胃癌発生率の
   低下が見られました。
   治療成功群(1回で)として見ますと0.24%、再治療群では0.48%の低下です。
   再治療成功群は、治療成功群に対して危険率は2.0でした。

3) 再治療より1回で治療成功の方が危険率は半分になりますが、60歳以上でも治療後10年で胃癌
   の発生を半分に減らすことができます。





私見)
 60歳以上でも10年経過すると除菌の効果はあるようです。
  (御免なさい、嫌味の一つも言いたくなりますが...。)
 しかしその効果は勿論100%ではないにしても充分なコンセンサスを得ていて、定期健診と併せ胃癌
 撲滅に取り組む価値はありそうです。
  諄いようですが、下記のグラフから除菌の効果に関してobserved(治療群)とExpected(一般群)
 の比較をみますと、その効果は限定的(?)と理解して頂きたいと思います。
  (除菌に引き気味の医師として今後は十分な説明が一層必要になりそうです。)






Effects of Helicobacter PYLORI Treatment on Incidence of Gastric Cancer in O.pdf

除菌文献より.pdf
















  
posted by 斎賀一 at 21:01| Comment(0) | 消化器・PPI

2018年04月11日

過敏性腸症候群と腸管感染症

過敏性腸症候群と腸管感染症
 
胃と腸;第53巻、第4号、2018年4月



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 過敏性腸症候群(IBS)と感染性胃腸炎に関して、以前私のブログでも紹介しましたが、それに関する総説が雑誌の胃と腸に載っていましたので纏めてみました。


1) 過敏性腸症候群は便秘型、下痢型、混合型、分類不能型の4パターンがあります。

2) 感染性腸炎後過敏性腸症候群(PI-IBS)は、1990年代より報告されている。
    感染性とは、細菌(カンピロバクター、サルモネラ、病原性大腸菌)、ウイルス(ノロウイルス)、
   原虫など多くの感染症が関与していると考えられている。

3) 感染性胃腸炎後1年以内でのIBSの発症は、10.1%である。
   PI-IBSの病型としては、混合型が47%、下痢型が39%、便秘型が15%でした。
   (私の解釈では殆どが下痢型を呈すると認識します。)
   原因感染としては、寄生虫(Giardia lamblia)が41.9%、細菌が13.8%、ウイルスが6.4%
   でした。
   ウイルス性は1年以内に軽快しますが、寄生虫や細菌性の場合は1年以上経過する事が多く、場合
   によっては10年以上続くこともある。
    (原因は氷山の一角で、細菌やウイルスが意外に多いのではと想像します。)

4) 危険因子としては下記のPDFをご参照ください。
   (抗生剤の使用も挙げられていますが、私としては不適切な投与と考えます。)

5) 治療薬としてバクシダール、リフキシマが研究されています。
   (実際的でないと思います。)





私見)
 IBSを心因性のみで捉えるのでなく、感染性胃腸炎を視野に入れる事も必要です。
 しかもウイルス性の場合は、1年以内に軽快する事も認識してもらいたいと思います。
 しかし残念ながら経過が長い場合もあり、今後の研究が待たれます。





雑誌胃と腸.pdf








posted by 斎賀一 at 19:04| Comment(0) | 消化器・PPI