2018年03月29日

糖尿病治療薬(DPP-4阻害薬)と潰瘍性大腸炎

糖尿病治療薬(DPP-4阻害薬)と潰瘍性大腸炎
 
Dipeptidyl peptidase-4 inhibitors and incidence of
inflammatory bowel disease among patients with
type 2 diabetes: population based cohort study



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 DPP-4阻害薬は今や糖尿病治療薬の中で重要な薬剤であり、第二〜第三選択肢となっています。
しかし予期しない作用も懸念されています。DPP-4は色々な細胞表面に存在しており、生物学的作用をしているとの事です。その代表が自己免疫に関する作用です。それに対して阻害作用引き起こす事が、生物学的にどのような結果をもたらすかが懸念されています。
 動物実験では、DPP-4阻害薬が潰瘍性大腸炎を含めた炎症性腸疾患の活動を抑制的に働く、とのデータもあります。しかし逆に人体では、正常者に比して潰瘍性大腸炎患者では血液中にDPP-4の濃度が減少しているとのデータもあり、この事から推測すると、DPP-4阻害薬は潰瘍性大腸炎にとっては不利益に働くことになります。
それらを踏まて、DPP-4阻害薬と炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎)との関係を調べた論文が、英国のBMJより発表になりました。


纏めてみますと

1) 新たにU型糖尿病と診断された18歳以上の人で、インスリン以外の治療を開始した人を対象にして
   います。1988~2016年に登録をしています。
   141,170人の登録の内、DPP-4阻害薬を服用していた人は 30,488人 (21.6%)でした。

2) 平均3.6年間経過観察して、208人の新たな炎症性腸疾患(IBD)が発生しています。
   37.5人/100,00人/年の率です。

3) DPP-4阻害薬を服用していると、75%の増加でIBDが発生する。
   DPP-4阻害薬と他の糖尿病治療薬を比較すると、53.4対34.5/100,00人/年で、危険率は1.75と
   増加しています。
   発生は服用後徐々に増加して3~4年がピークとなるが、その後は減少してくる傾向でした。
   発生頻度はかなり低率です。
   最初に2年間では2,291人に1人、4年間では1,177人に1人の割合です。

4) 自己免疫疾患や家族歴に炎症性腸疾患がある人に対しては、DPP-4阻害薬は注意が必要として
   います。





私見)
 かなりの低率でホッとしましたし、本院では潰瘍性大腸炎と糖尿病を合併している人は殆どいません。
 但し、薬剤は全身の受容体に働くことも、常に認識していなくてはいけないようです。




Dipeptidyl peptidase-4 inhibitors and incidence of inflammatory.pdf

DPP‐4阻害薬.pdf












posted by 斎賀一 at 13:28| Comment(1) | 糖尿病

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posted by 斎賀一 at 12:59| Comment(0) | その他