2018年03月22日

血管炎;特にANCA関連血管炎

血管炎;特にANCA関連血管炎



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 MindsよりANCA関連血管炎のPART-Tが一般公開されましたので、この機会に勉強してみました。
尚、Mindsから以前に古いバージョンが出ていますが、内科学会教育講演から適切な総説が載って
いましたので、それを掲載します。 (ANCAとは抗体検査です。血管炎の診断には必須です。)

CHCC2012版より病名が変わっていますので注意いたします。



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私が病理で勉強していた時は、この結節性動脈周囲炎が中心でしたが、上記の様に変遷しています。



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         画像が悪いかもしれませんので下記にPDF化します。


ANCA関連血管炎(細血管炎)に関して、2012年前後にcleveland and clinic journalから総説が
出ていました。今でもそれが大変参考になっていますので、纏めてみます。


1) 細血管とは、細動脈、毛細血管、細静脈を意味し、そこに起きる血管炎では、臨床的に皮膚が主と
   なる。またそこで赤血球が漏出するため、触知出来る紫斑が出現。更に狭窄により標的臓器に循環
   障害を伴うため様々な症状が出現する。
    ・多発血管炎性肉芽腫症 (GPA)
    ・顕微鏡的多発血管炎 (MPA)
    ・好酸球性多発血管炎性肉芽腫症 (EGPA)  の3種類がある。

2) GPAは90%に呼吸器系が侵される。 
   73%に耳、鼻腔に所見が現れる。
   蛋白尿、血尿が20%ある。 
   尿沈渣では変形した赤血球が認められる。
   疣贅などの皮膚病変が46%出現。

3) MPAは肉芽腫がない。
   腎症を82%起こす。
   皮膚、関節、肺を侵す。 
   肺出血(肺胞出血)は生命予後に関与する。

4) EGPAは喘息と好酸球症が特徴
    a. 前駆期、喘息と鼻炎
    b. 好酸球期、血液及び組織に認められる。 血液では好酸球が1,500以上
    c. 血管炎期、他の好酸球症と区別できるのは多臓器病変である。
      つまり神経、肺、消化器、腎、心臓を侵す。
      ほぼ100%に喘息、72%に多神経炎を伴う。

5) ANCA陽性率は下記の通りです。


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下記の書籍を参照しました。

 1) 外来で診るリウマチ・膠原病Q&A : 日本医事新報社
 2) 見逃すと怖い血管炎 : 日本医事新報社
 3) 血管炎による消化管病変 : 胃と腸、10月号、2015年
 4) 小児科 : 8月号、2017年 (御免なさい)
 5) NEJM : 11月号、2017年 (本当に御免なさい)





私見)
 実地医家は、何時も研ぎ澄まされた感覚を持っていなくてはなりません。
 しかし直ぐに刃こぼれがしてしまいます。
 そのため、診断に関しては簡略化が最も大事です。
 例えば心雑音と発熱は心内膜炎、小児の発熱が続けば川崎病など。
 血管炎に関しては、肺病変、尿所見、皮膚疾患、消化器所見、どれかがあって、分からなければ
 血管炎!
 それじゃ〜なんでもありかよって。
 そうなんです!それでいいんです!私はAIには負けません!!






Clinical features and diagnosis of small-vessel vasculitis.pdf

見逃すと怖い血管炎新版.pdf

ANCA関連疾患.pdf

Polyangiitis.pdf

血管炎の消化器.pdf

血管炎教育講座.pdf

非典型的皮膚症状 anca.pdf













posted by 斎賀一 at 16:44| Comment(0) | 循環器