2018年03月15日

原発性シェーグレン症候群

原発性シェーグレン症候群

Primary Sjögren’s Syndrome
n engl j med 378;10 nejm.org March 8, 2018



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 ドライマウスやドライアイは現代病の感じすらあります。
しかし、稀ながら重大な疾病が隠れている事もあり注意が必要です。
代表的疾患のシェーグレン症候群がNEJMに、総説が症例報告として掲載されていましたので
纏めてみました。


 1) 男女比は1:9、発症のピークは50歳代、
    主な症状はドライアイ、ドライマウス、関節痛、倦怠感である。
    80%が上記の症状を全て呈する。そのためQOLの低下や仕事の生産性の低下をもたらす。

 2) 二次性シェーグレン症候群は関節リュウマチ、膠原病によるものである。

 3) ドライマウス、ドライアイ、倦怠感、関節痛は他の疾患(線維筋痛症など)でも多く認められるが、
    疾患の頻度としては原発性シェーグレン症候群は稀である。

 4) 全身症状は30~40%に出現する。
    基本的病態は、外分泌線を越えてリンパ球が浸潤するためである。
    その結果、間質性腎炎、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、閉塞性細気管支炎を起こす。
    又、Bリンパ球の活性化により免疫複合体の沈着で糸球体腎炎、間質性肺臓炎、末梢性神経炎
    が起る。SLEの腎炎と異なりシェーグレン症候群は蛋白尿の程度は軽い。


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 5) 動物実験では、ウイルスの刺激により粘膜上皮の活性が起るとされている。

 6) ドライマウス、ドライアイ、倦怠感、関節痛が診断上重要だが、
    時に合併症により、シェーグレン症候群の診断に結びつくことがある。

 7) 抗SSA抗体は2/3に認められる。リウマチ因子は1/2。
    抗SSA抗体が陰性で、疑いが払拭できない時は唾液腺の生検が必要になる。

 8) 唾液腺のエコーも有用である。


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 9) リュウマチ因子の陽性、補体C4の低下、耳下腺の繰り返す腫脹は、シェーグレン症候群の
    悪性リンパ腫の併発の予測因子となる。




私見)
 繰り返す耳下腺の腫脹、寝汗、倦怠感は実地医家ではありふれた症状です。
 注意深い診察が求められそうです。
 図をPDF化しました。
 関連文献を下記に掲載します。




シェーグレン症候群.pdf


NEJMicm1210527.pdf


EULAR Sjögren’s syndrome disease.pdf







posted by 斎賀一 at 14:10| Comment(0) | その他