2018年01月23日

心房細動の脳梗塞の予測にDelta CHA2DS2-VASc score

心房細動の脳梗塞の予測にDelta CHA2DS2-VASc score

Relationship of Aging and Incident Comorbidities to
Stroke Risk in Patients With Atrial Fibrillation
J A C C V O L . 7 1 , NO . 2 , 2 0 1 8


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 台湾からの報告です。
心房細動の合併症では脳梗塞が重要で、その予防のために抗凝固薬のワーファリンや、最近ではNOAC(DOAC)を処方いたします。
その服用の必要性を患者さんにご説明しますが、その際にリスクの算定を行って納得してもらいます。
その算出方法として、CHA2DS2-VASc scoreが一般的です。 (心房細動ガイドラインより下記にPDF
化しました。)
今回の論文では、そのスコアーの経時的変化が重要とのことです。


1) 1996~2009年間を調査しています。
   20歳以上の299,902名の心房細動を対象に、抗凝固薬や抗血小板薬の服用がなく、尚且つ年齢
   や性別以外の危険因子の無い人、31,039名を調査しています。




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2) CHA2DS2-VASc scoreは固定的ではなく変化するものです。
   特に心房細動を罹患している人は、心血管疾患の疾病や糖尿病を伴いやすい傾向にあります。
   そこで経時的に変化したスコアーをベースライン(当初のスコアー)から引いた値をDelta
    CHA2DS2-VASc scoreとし、その変化が脳梗塞の予測因子として重要であると想定し、証明
   しています。   (この場合デルタとは差を表します。)

3) 結果は下記のPDFに纏めてみました。
   結論的には当初の算定から短期間(3か月以内)での変化は、脳梗塞の危険予測に繋がるとの
   事です。

4) 論者は述べていますが、Delta CHA2DS2-VASc scoreでの変化を患者さんに説明して、NOACの
   服用を遅らせないようにすべきと忠告しています。
   更に服用の厳格化と、その後の合併症の管理も充分な注意が必要としています。





私見)
 心房細動の患者さんには時々刻々と変化する事を説明しつつ、医療サイドも管理に細心の配慮を
 すべきと理解しました。







delta score.pdf

心房細動ガイドライン.pdf















posted by 斎賀一 at 13:41| Comment(1) | 循環器