2017年12月09日

腹部大動脈瘤に対する脂質異常の遺伝子的解析

腹部大動脈瘤に対する脂質異常の遺伝子的解析
 
Genetic Association of Lipids and Lipid Drug
Targets With Abdominal Aortic Aneurysm



1209.PNG
     


 アメリカでも腹部大動脈瘤が増加の傾向です。現在、5.5cm以上が手術適応となっています。
心血管疾患と腹部大動脈瘤は密接な関係があるものと想像されますが、異なる経路で進展するとも考えられています。
現に心血管疾患と比較して、腹部大動脈瘤のリスク因子とされる喫煙は2倍以上に対し、糖尿病はそれ程でないとしています。
また、脂質異常に関しても腹部大動脈瘤は、HDL(所謂、善玉)とは逆相関ですが、LDL(所謂、悪玉)との関係は不明な点も指摘されていました。
 今回の論文では、脂質異常を遺伝子学的にSNPの視点で解析しています。
また特定の疾患における薬剤の効果をもSNPで検討しています。
 (SNPに関しては下記のPDFを参照。以前より病気を遺伝子レベルで考えてきましたが、更に遺伝子のDNAの成分の塩基にまで及んで調べているのがSNPです。大雑把に言って体質をDNAの塩基で説明しようとの試みです。)


結論的には  (グラフは下記のPDFを参照)

 1) 腹部大動脈瘤の原因を遺伝子学的に検査すると脂質異常が関係しており、その中でもHDLが重要

 2) 薬剤の効果をやはり遺伝子学的に検査していますが、従来のスタチンとCETP阻害薬 (HDLを
    増加させる薬剤) が有効との結論です。





私見)
 腹部大動脈瘤は一般的な心血管疾患とは違った経路で、動脈硬化から発症するかもしれませんが、
 結果的には脂質異常の改善が肝要です。
 腹部大動脈瘤の患者さんには、脂質異常をトータル(全ての脂質代謝)で検査し、治療する必要が有り
 そうです。





aaa.pdf

グラフのPDF.pdf

cetp.pdf

pcsk.pdf

snp.pdf

snp4.pdf















posted by 斎賀一 at 15:32| Comment(1) | 循環器