2017年10月30日

今シーズンのインフルエンザ流行の予測?

今シーズンのインフルエンザ流行の予測?
         <ツイッター版>




 ある研究者より、コンピューターによるデータの処置とウイルス分子学的精査の判定で、夏の早い時期
にそのシーズンの流行の規模を予測できるとの報告がありました。
それによりますと、今シーズンはA型香港が流行するが、昨年よりは規模としては少ないようです。



私見)
 今シーズンはインフルエンザの発生が早いようです。
 私の経験では発生が早いと流行はそれ程でないと言った印象ですが...。
 ま〜  コンピューターもカンピューターも同じ程度と認識しています。
 十分に注意することに変わりはありません。





インフ予測.pdf





posted by 斎賀一 at 19:22| Comment(1) | インフルエンザ

C型肝炎の母子感染(垂直感染)

C型肝炎の母子感染(垂直感染)
            <ツイッター版>




 C型肝炎の感染経路は、輸血や医療機関での注射針の使い回し(予防接種)が以前は問題でしたが、
現在は殆ど皆無です。その代わりに刺青などの処置が問題になっています。
また一般的に、B型肝炎とは違ってC型肝炎による母子感染は無いとされていましたが、今回アメリカのCDCより発表がありました。


1) 最近では、妊婦のC型肝炎ウイルス陽性者が増加傾向である。
   2011~2015年にかけて、1人/368人中 から 1人/192人中 と98%の増加率

2) C型肝炎ウイルス血症の妊婦183人のうち、34%が新生児に検査を実施しました。

3) 4%が母子感染(垂直感染)との結論です。





私見)
 輸血などの問題も解消され、DAAと言った画期的なC型肝炎治療薬の到来で、今後、C型肝炎は無く
 なるものと期待されていましたが、アメリカでは若い人にC型肝炎が増加していると言った心配も浮上
 しています。
 母子感染は、少ないようで多い気もします。妊婦の肝炎検査は引き続き注意していく必要があります。





Increased Risk for Mother-to-Infant Transmission of Hepatitis C Virus Among .pdf






posted by 斎賀一 at 19:06| Comment(1) | 肝臓・肝炎

2017年10月28日

スタチン系(脂質異常症治療薬)は糖尿病を誘発?

スタチン系(脂質異常症治療薬)は糖尿病を誘発?
 
Statin use and risk of developing diabetes:
results from the Diabetes Prevention Program



1028.PNG




 以前よりスタチン系薬剤と糖尿病の関係が問題になっていました。
今回はビッグジャーナルのBMJからの論文です。


簡単に要約しますと

1) スタチンにはpleiotropic actionsにより、脂質異常の改善ばかりでなく抗炎症作用により、血管
   内皮障害や酸化ストレスに対しての改善で心血管疾患の予防効果がありますが、「逆も真」で、長期
   のスタチンの使用が、糖尿病に繋がる事もあるとしています。

2) 25歳以上の糖尿病のリスクの高い人を3,234名調査しています。
   20%が60歳以上。
   糖尿病のリスクが高い人とは
   ・BMIが24以上 (アジア系では22以上)
   ・空腹時血糖が 95~125
   ・75g糖負荷試験でIGT(2時間血糖)が 140~199

3) 介入(治療)を下記の3群にしています。
    a : コントロール群
    b : 積極的なライフスタイルの改善群
    c : メトフォルミン投与群

4) 当初はスタチンの投与は〜4%でしたが、10年経過で3群とも35%前後

5) 投与されていたスタチンは
    リポバスが40%、リピトールが37%、クレストールが9%、
    メバロチンが8%でした。

6) 以前の研究と同様にバイアスが係っている可能性が多く、スタチンを投与された群は、軽度ながら
   空腹時血糖とHbA1cは高く、インスリンインデックスは低い傾向でした。更に、当然ながらスタチン
   投与群では血圧、脂質異常、心血管疾患の合併も多い傾向でした。

7) しかし、本研究で上記のバイアスを統計学的に処置しても、明らかにスタチンを投与する事により
   糖尿病の発生が36%増加していました。
    (スタチンの服用期間との関係のグラフは原文も画像が悪く、また私は統計学に疎いので、危険率
   の表のみを添付します。下記のPDFをご参照ください。)
   この傾向はスタチンの種類(ストロングスタチン)には関係ありませんでした。

8) 原因的な考察が論じられていますが明白な結論には至っていません。
   インスリンの分泌低下はありそうですが、インスリン抵抗性は証明されませんでした。
   スタチンそのものの作用ではない様です。
   文献の表現を借りると、スタチンが糖尿病状態に対してuncoverするとしています(?)

9) スタチンの心血管疾患における有効性は、既に証明されています。
   糖尿病の危険因子があるからと言って、スタチンを中断すべでないとも述べています。
   但し本研究の前糖尿病状態の人は、殆どが糖尿病に対する認識が少なかった点も留意すべき、
   としています。





私見)
 何はともあれ、「逆も真なり」の事もありスタチンのpleiotropic actionsを過剰に信頼しないで、
 スタチン投与の際は、糖尿病の発生に充分注意が必要なようです。



Statin use and risk.pdf

スタインと糖尿病.pdf

スタチンの代謝.pdf







posted by 斎賀一 at 15:46| Comment(1) | 脂質異常