2017年09月12日

乳児ボツリヌス中毒:離乳食との関係で

乳児ボツリヌス中毒:離乳食との関係で



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 最近、お母さんからの質問を受けました。
ある医院の患者用のパンフレットに 「1才未満の乳幼児には蜂蜜を与えないように!更に果物や野菜にも時にボツリヌスが居るので調理には注意」 との内容で心配になってしまったとの事です。
産経新聞の記事が発端のようです。 (下記PDF)
 蜂蜜に関しては、最近残念ながら死亡例が報告されて厚労省からも警告が出ております。 (以前の私のブログをご照ください。)



今回依頼の果物と野菜に関して調べてみました。

ネルソンの小児科学より
 乳児ボツリヌス中毒は、生後3週間から6カ月が95%である。
 殆どが蜂蜜関連である。
 症状は軽症から死亡例まである。
 リスク因子としては、蜂蜜、腸内通過時間遅延、母乳でない場合 (母乳は重症化を予防する。)

UPTODATEより
 乳児ボツリヌス中毒は殆どが蜂蜜関連であるが、最近では教育が徹底され発生は少なく、現在では
 土壌からの粒子を吸い込むことで起こるとの報告がある。
 (アメリカのペンシルベニヤ、カリフォルニア : 日本では?)
 食物中毒としては自宅での缶、密閉容器、不完全な(穴の開いた)缶製品、アラスカでの保存食等で
 報告がある。



次に離乳食関係で調べてみました。

UPTODATEより
 1歳までは避ける食品 : 液体を含む食品、牛乳 (鉄分が不足する)、蜂蜜
 アレルギーを起こす食品には注意 (この点は最近の研究から私のブログをご参照ください。)
 1歳までは牛乳は避けるがチーズやヨーグルトは与える事が可能
 8か月までに裏ごしした野菜や果物は、スプーン半量より単品で与えてアレルギー反応をチェクする。
 しかし基本的には、量よりは形状や固さが重要である。
 缶詰や密封製品は、開けたら2日以内に賞味して、その後は破棄する。
 缶から直接取り出さないで、ボールにあけて与える。
 スナック菓子は与えない。
 フルーツジュースは1歳までは与えない。
 下記のPDFに表を掲載します。





私見)
 結論的には野菜や果物に関しては、ボツリヌス中毒の心配よりは離乳食として注意が必要のようです。離乳食関連の文献は、雑誌小児科より拝借しましたのでご参照ください。
 (版権に関しては申し訳ないと思いますが、世のお母さんのためご容赦下さい。)
 また、「裏ごし」の業も必要ですがその際の衛生管理が大事との事で、ネット情報を同時に掲載しました。
 尚、果物に関する口腔アレルギーは花粉との関連があると言われていますが、私の経験では重症例は余りなく、場合によりスクラッチテストを行っていますのでご相談ください。
 (6カ月より少量より与えてみてください。)

 自分の子のオムツを取り換えた事のない人間が育児について説教じみた事は言えませんが、世の中のお母さん達にエールを送りたいと思います。
 (しかし簡単に警告を出して、患者さんや家族を不安に陥れる情報提供は、改めて自戒を含めて避けたいものだと思います。)





離乳食.pdf


離乳食の進め方.pdf


離乳食で食中毒にならない為のアドバイス!大切な赤ちゃんの為に.pdf


産経新聞.pdf











posted by 斎賀一 at 20:53| Comment(1) | 小児科