2017年09月30日

インフルエンザの併用療法

インフルエンザの併用療法
 
Oseltamivir, amantadine, and ribavirin combination
antiviral therapy versus oseltamivir monotherapy
for the treatment of influenza


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 危険因子(65歳以上、喘息、肥満)が一つ以上ある600人のインフルエンザ患者に対して、3者併用療法(タミフル+アマンタジン+リバビリン)を行いました。
タミフルはご存じの定番、アマンタジンは以前インフルエンザに用いられていましたが、耐性化で現在は全く用いられていません。リバビリンは肝炎などで用いられている抗ウイルス薬です。

結論的には臨床症状では全く効果はありませんでしたが、ウイルスのシェーディング(ウイルスの排出)に対しては、抑制的に効果がありました。
費用対効果の問題もありますが、予防やウイルスの耐性化対策に期待があるとの論評でした。




私見)
 現段階では、インフルエンザの薬を併用するのは効果が無いようです。
 重症化を防ぐ意味でも、特に乳幼児や高齢者の方のインフルエンザワクチン接種をお勧めします。
  (また家庭内の伝播を防ぐことからも、皆さんにお勧めしています。)
 4価になって値段が高くなったのも原因で、接種率が低下している事が懸念されています。




Oseltamivir, amantadine, and ribavirin combination antiviral therapy versus (2).pdf






 
posted by 斎賀一 at 15:46| Comment(1) | インフルエンザ

2017年09月29日

少量アスピリンは継続服用が大事

少量アスピリンは継続服用が大事

Low-Dose Aspirin Discontinuation and Risk of Cardiovascular Events



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 少量アスピリン(小児用バッファリン、バイアスピリン)は抗血小板作用があり、心血管疾患に用いられています。
今回の論文は、40歳以上の少量アスピリンを1年以上服用している60万人を対象に3年間調査し、その間の服用の中断の影響を調べています。

54%が2次予防(冠動脈疾患を罹患して、その再発を予防するための服用)で
46%が1次予防(冠動脈疾患や脳梗塞が発症しないように予防する服用)でした。

アスピリンを中止すると37%の心血管疾患の増加がありました。
2次予防では、アスピリンを中止すると1年間に36人中1人が心血管疾患を再発し、1次予防では1年間で146人中1人が心血管疾患を発症していました。
しかもその発生はアスピリンを止めて直ぐに起こり、3年間その傾向が続いていました。
 その説明として、中断によるアスピリンの抗血小板作用のリバウンドを挙げています。その事は動物実験で証明されているようです。
今回の論文でもアスピリンを中断して、他の抗凝固薬や抗血小板薬を併用していても、リバウンドは十分に予防出来ないという結果でした。
 外科手術などの前にアスピリンの中止が指示されますが、リバウンドを含めた観点から、その期間は24時間以内か7日以上開けた方が良いのかは不明としています。





私見)
 アスピリンの中断の仕方を、本論文では残薬より4群に分けて、なるべく厳格に検討しています。
  (下記のPDFを参照ください。)
 今後本院でも、患者さんの服薬指導に注意する必要がありますが、外科的処置の際の中断の指示も
 安易に決めない事、と思いました。




CIRCULATION.pdf

アスピリン中断.pdf











posted by 斎賀一 at 20:53| Comment(0) | 循環器

2017年09月26日

ピーナッツアレルギーのための新製品

ピーナッツアレルギーのための新製品
 
New Product Is First to Claim It May Reduce Peanut Allergies



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 食物アレルギーの中でも、ピーナッツは症状の重症化が問題視されております。
ピーナッツは、乳幼児の早期で摂取するようガイドラインでも勧めています。
その際には少量ずつ与える事が肝心ですが、家庭では難しい点もあります。

今回アメリカで、そのための商品が販売されたそうです。
 (FDAのピーナッツ製品に対する勧告に対応すべく製品化したとしていますが、この商品そのものが公認されてはいないと思います。)

 商品は2gにピーナッツ3〜7個分が入っており、その計算で少量より漸増しながら摂取させて、最終的にはピーナッツバターが食べられるまで進めていくようです。

記事で興味がある点は、この製品の代替としてピーナッツバターを少量、お湯に溶かして漸増させながら与える方が安上がりだとしている点です。




私見)
 乳児湿疹やアトピーの皮膚症状があったり、卵やミルクアレルギーのある乳幼児の場合は、家庭での最初のピーナッツ摂取は慎重にした方がよいと思います。
 医療機関でのピーナッツアレルギー検査を一応してから、チャレンジテストを進めていく事をお勧めします。 (この記事を参考に、本院でもチャレンジテストの際はピーナッツバターをお湯で溶かして実施したいと思いました。)




new-product-is-f.pdf












posted by 斎賀一 at 19:42| Comment(1) | 小児科