2017年08月31日

乳幼児の長引く咳に潜む疾患

乳幼児の長引く咳に潜む疾患

Chronic cough postacute respiratory illness in children


       
0831.PNG



 乳幼児の長引く咳に細菌感染が関与しているとの論文です。
 (日本では反対の見解もあるようです)


 1) 急性呼吸器疾患の発症後4週間続く咳を慢性咳嗽としています。

 2) 救急外来を受診した839人の15歳以下の乳幼児が対象(平均2.3歳)
    登録の時点で、74.8%が咳は1週間以内継続していました。
    20.4%がその後28日間も咳が続きました。

 3) 30.8%に新たに肺の疾患が潜んでいる事が診断され、その中の47%は長引く細菌感染症
    との事です。
    百日咳とマイコプラズマ症が多く認められました。
    その他として、14.5%が喘息、11.1%が何らかの呼吸器形態異常、3.4%が誤嚥性、3.4%
    が無呼吸発作、3.4%が気管支拡張症でした。

 4) そのままにしておくと元に戻らない肺疾患(非可逆的)に繋がる危険があると指摘しています。



私見)
 日本ではフリーアクセス(皆保険のため医療機関に受診しやすい)である点と、外国での救急外来とは
プライマリケアーに対しての2次医療機関である点が異なり、その結果対象に重症例が多くなっています。
 抗生剤の投与に関しては、適正使用との兼ね合いもあり難しい問題ですが、次回は日本の文献を参照
してみたいと思います。



archdischild-2017-3.pdf








 
 

posted by 斎賀一 at 15:06| Comment(1) | 小児科

2017年08月30日

65歳以上の無症候性心房細動

65歳以上の無症候性心房細動

Subclinical Atrial Fibrillation in Older Patients
 


0830.PNG
   
     

 症状のない心房細動は、意外に多く見逃されているとの事です。
心房細動は常に起きている訳でなく、時々発作的に出現します。
その時に遭遇しないと診断は困難です。


 今回のASSERT 2 研究の論文では、65歳以上の心房細動の既往のない人を対象にしています。

1) 対象者は65歳以上、心房細動の既往はないがそのリスクの高い人
   つまりCHA DS -VASc が2以上、body-mass-indexが30以上、睡眠時無呼吸発作を有する人を
   登録。さらに、左房拡大、Pro-BNPの高値例も含めています。
   登録者のおよそ50%の人に、脳卒中や血栓症の既往がありました。

2) 皮下にモニターを植え付けています。

3) 256人を平均で16カ月観察
   その内90人が、5分以上の心房細動を少なくとも1回以上起こしていました。なんと年率で34%の
   頻度でした。

4) 脳卒中や血栓症の既往の有無には差がありませんでした。

5) 結論的に予測因子としては、左房拡大、高齢者、拡張期血圧の低下が挙げられました。




私見)
 論評では、「確かに一般的に診断していない心房細動が多いのは間違いがないが、この研究では脳卒
 中や血栓症の既往のある人が多く含まれている。本研究が一般の集団を代表しているかが問題だ。」
 としています。
 確かに、想像以上に心房細動の発生頻度が多いようです。
 しかし実地医家にとっては、左房拡大と拡張期血圧の低下例には注意が必要なようです。




Subclinical Atrial Fibrillation in Older Patients _ Circulation.pdf








posted by 斎賀一 at 18:59| Comment(0) | 循環器

2017年08月28日

動物由来感染症・ワンヘルスの考え方

動物由来感染症・ワンヘルスの考え方
            <業務連絡用>


以前に“ジャングルブック” と言う映画を観ました。最近稀に見る感動作品でした。
テーマは「一人は皆のために、皆は一人のために!」です。
ワンとは地球は一つ、動物も人も、一つの健康は全ての動物のために、全ての動物は一つの動物のために、医療機関も獣医も環境関係者も、一体となって取り組もうとする運動が「ワンヘルス」の考えだと思います。

最近、大事な本院職員が飼い犬に噛まれてリンパ管炎に罹患しました。
 (私は飼い犬に噛まれないように何時も気配りをしています。)
丁度、厚労省よりワンヘルスに関する報道がありました。
充分に勉強してください。




動物由来感染症を知っていますか? |厚生労働省.pdf

IDESコラム vol.pdf

one health.pdf

ワンヘルス動向調査年次報告書.pdf







posted by 斎賀一 at 20:17| Comment(2) | 感染症・衛生