2017年07月13日

ステロイドと喘息治療

ステロイドと喘息治療

Severe asthma in humans and mouse model suggests a CXCL10
signature underlies corticosteroid-resistant Th1 bias



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 ステロイドは最強の抗炎症薬の一つです。吸入剤から注射薬、経口薬と幅広く製剤があり、喘息治療薬
の主流です。
しかしステロイドに反応しない(治療抵抗性)症例も間々あります。
今回の論文ではその点を動物実験で解き明かしています。

 1) 重症喘息の5~10%はステロイド抵抗性である。

 2) 重症喘息の約半数には気道に、炎症性蛋白のinterferon-gammaが産生されている。
    このinterferon-gammaは呼吸機能の低下を惹起させる。
    更にinterferon-gammaはCXCL10の産生を促す。CXCL10はその後の炎症を加速させる
    物質である。
    悪い事にステロイドはinterferon-gammaを抑制しないばかりか、逆にCXCL10の産生を
    助長させてしまう。

 3) 結論的にはステロイドが重症喘息の炎症を促進、悪化させることもある。



私見)
 ステロイドは喘息治療の切り札ですが、逆に悪化要因にもなる可能性を秘めています。疾病が重症化
していると言う事は何か歯車が逆回転していて悪循環が起きているかもしれません。今まで効を奏して
いた事が逆にマイナスに働くことも想定しなくてはいけない様です。
 治療経過には十分な注意が必要です。



Severe asthma.pdf













posted by 斎賀一 at 12:50| Comment(0) | 喘息・呼吸器・アレルギー