2017年06月17日

小さな脳動脈瘤の増大について

小さな脳動脈瘤の増大について

Growth and Rupture Risk of Small Unruptured Intracranial Aneurysms



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 7mm以下の小さな脳動脈瘤が一年間でどの程度増大するか、又その際の破裂の危険性はどうなのかを解析した論文が出ています。


 1) 発見される脳動脈瘤の85~88%が7mm以下との事です。

 2) 以前から考えられているよりも小さな脳動脈瘤で、破裂は起きている。
    破裂した脳動脈瘤の25%は小さな脳動脈瘤だった。

 3) この事から、脳外科医は小さな脳動脈瘤を治療する機会が多い。

 4) 小さな脳動脈瘤は年間の増大率も少ないと一般には考えられているが、反対の報告もある。
    2013年のChienらの報告では、3mm以下では年間増大率が11.64で、5mm以下では5.10
    でした。

 5) 論文により隔たりがかなりあるが、まとめてみると
    3mm以下での年間破裂率は0%、5mm以下では0.5%、7mm以下では1%である。
   
 6) しかし統計学上の問題として
    破裂の危険がある症例は治療対象になるので事前に排除されているし、経過観察が長いことから、
    必ずしも大きさが破裂率に反映されてはいない。

 7) AHA/ASAの勧奨では脳動脈瘤の発見からは6~12カ月で再検査し、その後は毎年か隔年かで
    再検査するとしている。

 8) 一般的に小さな脳動脈瘤は破裂する危険は少ないが、十分に専門医と相談する必要がある。




私見)
 小さいからと言って油断は禁物のようです。
 本医療圏には優秀な脳外科医がおり、頼もしい限りです。
 今や古典的になってしまいましたがNEJMの文献をPDFで掲載します。




Growth and Rupture Risk of Small UIAs _ Annals of Internal Medicine _ Americ.pdf

nejm-1.pdf

medcal tribune.pdf

大型脳動脈瘤もステントで治せる.pdf

未破裂脳動脈瘤の診断は医師にとって精神的負担:医師のための専門情報サイト[MT Pro].pdf










posted by 斎賀一 at 15:13| Comment(1) | 脳・神経・精神・睡眠障害