2017年06月03日

乳児のアトピー性皮膚炎とアレルギー疾患の関係

乳児のアトピー性皮膚炎とアレルギー疾患の関係

Phenotypes of Atopic Dermatitis Depending
on the Timing of Onset and Progression in Childhood



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 乳幼児期のアトピー性皮膚炎が、その後のアレルギー疾患(喘息、鼻炎、食物アレルギー)に繋がるか懸念されていますが、今回論文に発表されました。

 2002~2015年にかけて出産した1〜6歳の1,038人を対象にしています。
アトピー性皮膚炎の乳幼児は、およそ20%の頻度でした。


まず、アトピー性皮膚炎を4つのタイプに分類しています。

  A-タイプ : 症状が一時的で、2歳までに出現し4歳までに消失  9%
  B-タイプ : 症状が2歳までに出現し6歳まで継続  7%
  C-タイプ : 症状が2歳以降に出現  5%
  D-タイプ : 症状がない、または稀  80%

全てこのDタイプと比較しての危険率です。

まず食物アレルギーは Aが3.7倍の危険率、Bは7倍
喘息は Bで2.87倍の危険率
アレルギー性鼻炎は AとBで4倍の危険率、Cは3.2倍の危険率とほぼ同じでした。
アトピーの出現の早さとの関係は、鼻炎に関しては無いようです。
 結論的には、最もB-タイプが他のアレルギー疾患と関連しやすいようでした。



私見)
 2歳までの早い時期にアトピー性皮膚炎が出現し継続している場合は、その後のアレルギー性疾患の
 併発に注意が必要です。
 喘息のステロイド吸入の、早期の導入は効果が無いとの事ですし、咳の治療がむしろ重要との論文も
 あります。また感染症、特にマイコプラズマ感染症との関連性が問題となっています。 
 アトピー性皮膚炎のある乳幼児は、長引く咳に注意して診療する事が肝要と思っています。




Phenotypes of Atopic Dermatitis in Childhood _ Allergy and Clinical Immunolo.pdf










posted by 斎賀一 at 14:57| Comment(0) | 小児科