2017年01月26日

心房細動を伴う心不全にβ―ブロッカーが有効

心房細動を伴う心不全にβ―ブロッカーが有効
 
Decreased Mortality With Beta-Blockers in Patients
With Heart Failure and Coexisting Atrial Fibrillation



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 心不全があると、最大で50%の人が、やがて心房細動を合併してしまいます。
β―ブロッカーは心臓の興奮を抑制します。心不全には少量のβ―ブロッカー薬が有効です。
 (本院では主にアーチスト、メインテート、テノーミン)
しかし心不全の大規模研究では、事前に心房細動の合併を想定してない事が多いようです。今回の論文ではこの点を明白にする事を目的にしています。


結論的には

 1) 対象者は1,376人の平均年齢70歳で、左室駆出率が平均27%の心不全患者

 2) 本研究での心房細動の対象規定は、煩雑なので省略します。

 3) 37カ月の経過観察

 4) 経過観察中に、全体での死亡率は35%、β―ブロッカーを服用している場合は31%、服用して
   いないと42%の死亡率で、明らかにβ―ブロッカーの効果がある。

 5) 入院率に関しては差がなかった。

 6) 本試験の問題点は
   β―ブロッカーの種類を試験の始まりには指定していたが、その後の調査はしていないし、経過中の
   用量変化も把握していない。
   しかも慢性の永続性心房細動は含まれていないし、心拡張機能障害(駆出率は正常だが、心不全の
   所見)との関係も言及していない。




私見)
 心不全の患者さんには少量のβ―ブロッカーが有効です。やがて心房細動を併発してもそのまま継続する事が有効のようです。
また逆に、心房細動の患者さんで脈拍数が多かったり心不全徴候が出現したら、少量のβ―ブロッカーを追加する事も可能なようです。





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Decreased Mortality With Beta-Blockers.pdf








posted by 斎賀一 at 12:54| Comment(0) | 循環器