2017年01月20日

原発性アルドステロン症の新基準

原発性アルドステロン症の新基準



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 日経メディカルに、原発性アルドステロン症の診断のための新基準が載っていましたので、ご紹介いた
します。

 血圧の原因は多くが体質というか不明です。しかし治療抵抗性の場合や比較的若い人の場合は、二次性高血圧といって何らかの疾患により、高血圧を引き起こしている事があります。
特にこの原発性アルドステロン症は、意外に多い疾患だと言われています。
以前は低カリウムの場合に鑑別すると教わりましたが、カリウムが正常な方が多く、高血圧患者には積極的に鑑別検査を実施する必要があるようです。

 原発性アルドステロン症は、副腎からアルドステロンというホルモンが過剰に分泌されることによって起こる高血圧の疾患です。
過剰分泌の原因は、副腎の過形成と良性の腫瘍である腺腫の二種類ですが、この過形成とは副腎の細胞が多いか大きいかだけで、増殖はある程度で止まります。従って手術などの積極的な治療は必要ありません。
 一方の腺腫は良性ですが、腫瘍ですので増殖し、アルドステロンの分泌も多くなるので合併症も出現します。
この二つを鑑別するために、更なる精査が必要となります。

 今回の基準では、スクリーニング検査でアルドステロン/レニンの比(A/R)と、単独でのアルドステロン値の両者が診断基準となりました。ここで異常値が出たら、更に精査としてカプトプリル負荷試験(機能確認検査)を実施します。
この両方の検査(血液検査)で陽性の時に専門病院へのご紹介となり、過形成と腺腫の鑑別をしてもらいます。




私見)
 やや煩雑な検査過程ですが、ご了承ください。
 更に次の点にもご留意ください。


 1) スクリーニングのA/Rでは30分以上の安静臥症が必要
 2) カプトプリル試験は原則早朝空腹時
 3) 降圧剤のARBやACE阻害薬は検査に影響するので、本院では原則、降圧剤の第一選択薬はCCB
   を用いています。





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原発性アルドステロン症に新基準.pdf







posted by 斎賀一 at 20:05| Comment(0) | 循環器