2015年10月05日

小児期の感染症と鼻腔細菌叢の変化

小児期の感染症と鼻腔細菌叢の変化


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 生後5週間から1歳まで健康児32人を対象に、1週間間隔で鼻腔の検査をしました。細菌叢の変化と、12種類のウィルスを同定しています。

 特に感冒の王様であるライノウィルスによる感染症後は、鼻腔細菌叢の多様性の減少が認められています。ライノウィルスに罹っても症状がない場合は、細菌叢の多様性の変化はありませんでした。
 筆者はこの多様性の減少が、小児のその後の疾患、特に喘息へと繋がると考えています。

私見)
 1歳以下でのウィルス感染が免疫機能を活性化させ、鼻腔細菌叢の多様性を減少させると想像しています。
その際、無用な抗生剤を投与すると、更に鼻腔細菌叢の多様性の減少が促進するかもしれません。腸内細菌叢も多様性があるからこそ、正常の排便があるのですが、抗生剤でこの多様性の減少が進むと、下痢に繋がります。
Organ 器官、組織はその多様性によってのみ生き抜いています。

本院も10月から62歳の新人職員が頑張っています。

        “ 吉本の「あなたがあって、ぼくがいる」   by又吉 ”

                                       好い言葉です。

ERS International Congress - Press releases - ERS International Congress.pdf







posted by 斎賀一 at 19:47| Comment(0) | 小児科

海外旅行後に腸内細菌叢の変化

海外旅行後に腸内細菌叢の変化
   
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インド、アフリカに旅行後、腸内細菌叢に遺伝子変化が起こり、抗生剤の耐性化が6%出現する。

平均の旅行期間は34日間、対象は35人、総計 178件の遺伝子変化を観察
この抗生剤に対する耐性化が腸内細菌叢にプールされて、その後の抗生剤耐性化が進行する可能性がある。
以上の報告です。

私見)
 膀胱炎の起炎菌は、腸内細菌と遺伝子学的に同じとする報告もあり、もし、この耐性化を起こした腸内細菌叢が膀胱炎を誘発すれば、それは全身疾患にも繋がりかねません。抗生剤の耐性化は抗生剤の乱用ばかりではない様です。
 海外での旅行は、特に飲食物に細心の注意が必要です。それは場合により一生ものかもしれないから。

The Human Gut Microbiome as a Transporter of Antibiotic Resistance Genes bet.pdf



posted by 斎賀一 at 17:50| Comment(0) | 消化器・PPI