2021年06月23日

インド変異株とワクチン・その3

インド変異株とワクチン・その3

The delta variant of SARS-CoV-2:What do we know about it?
 


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 Medical News Todayにデルタバリアント(インド変異株)ついて記事が載っていましたので、纏めてみました。

・ワクチン接種率が低い国では、インド変異株が置き換わっているとの報告です。
・インド変異株はスパイク蛋白に関係する部位の変異のため、ウイルスが健康な細胞に侵入しやすくなり
 感染力が高まっています。
・症状は従来の新型コロナと異なり、感冒が重い感じです。
 頭痛、咽頭痛、鼻水などの非特異的です。
・mRNAワクチン(ファイザーとモデルナ)は、2回接種にてインド変異株に対して88%の効果が
 ありそうです。アストロゼネカは60%と推定されています。
・変異株に対してすでにファイザー、モデルナ、アストロゼネカの各社は今年の秋までには新たなワクチン
 を提供できるとしています。6週間もあれば、新しいワクチンは開発できるようです。
 問題は申請許可と言われています。又、インフルエンザワクチンの様に、多価ワクチンの研究も
 され始めています。従来のワクチンによるブスター効果と、それに新しいワクチンを混合することにより
 変異株への効果が、期待されます。
 新たなワクチンを開発するよりは、ブスター効果の方が有効との考えもあります。変異株は今後も
 継続し出現する脅威があります。ワクチン全般において、多価ワクチンの必要性が増しています。
・ファイザーとモデルナでは、3回目の接種の量と、時期を検討し始めています。








私見)
 近い将来、ワクチン接種の風景は様変わりしているかもしれません。
 ワクチンの2回接種を急がなくてはなりません。インド変異株より恐ろしいオリンピック株が襲ってきます。
 2回接種しても今年いっぱいは自粛が必要のようです。







SARS-CoV-2 delta variant_ Differences and risks.pdf





 
posted by 斎賀一 at 13:39| Comment(0) | 感染症・衛生

2021年06月22日

インド変異株とワクチン・その2

インド変異株とワクチン・その2
  
SARS-CoV-2 Delta VOC in Scotland:demographics, risk
of hospital admission, and vaccine effectiveness



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 現在、スコットランドでは従来流行していたB.1.1.7(アルファ、S遺伝⼦陰性)からインド変異株のB 1.617.2(デルタ、S遺伝⼦陽性)が優勢株として、急速に入れ替わっているとの事です。
S遺伝⼦陽性ならば、まずインド株と断定してよいようです。
このS遺伝⼦陽性の株つまりインド株の入院率と、ワクチンの有効率を調べた報告書(Correspondence)が雑誌Lancetに掲載されています。

・入院者の定義は、新型コロナの診断を受けて14日以内又は入院後2日以内に診断された人です。
 入院3日以降での診断は院内感染の可能性もあり除外されています。
・新型コロナ感染者は19,543人で、その中の377人が入院しています。
 S遺伝⼦陽性の感染は7,723人(39.5%)で、入院は134人(35.5%)でした。
 S遺伝⼦陽性の感染の70%がワクチンを受けていませんでした。
 なお、ワクチンはファイザーとアストロゼネカです。
・S遺伝⼦陰性と比較してS遺伝⼦陽性では、入院のリスクが1.85と高い結果です。
・入院率をワクチンを接種していない⼈と⽐較しますと、2回目接種から少なくとも14⽇後では、ファイザー
 ワクチンは非常に優れた予防効果を⽰しました。
 S遺伝⼦陰性例で92%、S 遺伝⼦陽性例で79%(75-82)でした。
 ⼀⽅アストロゼネカワクチンによる予防は、やや低下していました。
 S遺伝⼦陰性例で73%、S遺伝⼦陽性例では60%でした。





私見)
 現在、進行中のワクチンはファイザーとモデルナですが、2回接種によって入院率はインド株でも80%は
 予防できそうです。
 報道によりますと、イングランド公衆衛生庁(PHE)が、14日付のプレスリリースで、2021年4月12日
 〜6月4日の間に「デルタ株」感染が確認された1万4,019例を対象に分析を実施。
 その結果、2回接種で入院治療を回避できる有効性は、ファイザー社のワクチンが96%、アストラゼネカ
 社のワクチンが92%であり、いわゆる英国型の変異株「アルファ株」に対する有効性と同等だったとして
 います。







2 原文.pdf

2 supple.pdf









posted by 斎賀一 at 11:42| Comment(1) | 感染症・衛生

2021年06月21日

インド変異株とワクチン・その1

インド変異株とワクチン・その1
 
Neutralising antibody activity against SARS-CoV-2 VOCs
B.1.617.2 and B.1.351 by BNT162b2 vaccination



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 新型コロナの変異株の命名はいろいろで困惑してしまいます。

 ・武漢で最初に同定されたウイルスをwild type
 ・イギリスで最初に同定されたウイルスがD614G
 ・イギリス特定された所謂イギリス型「B.1.1.7」系統は「アルファ」
 ・南アフリカ特定された「B. 1.351」系統は「ベータ」
 ・ブラジルの「P.1」系統は「ガンマ」
 ・インドの「B.1.617.2」系統は「デルタ」と呼ばれる事となりました。




 雑誌Lancetから2つの報告(correspondence)がなされています。
先ず、ファイザーのワクチン接種後の中和抗体についての報告書です。
グラフで簡単に説明します。





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ワクチンを2回接種すれば、インド変異株に対しても中和抗体がそれなりに産生されています。






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        左が1回目の接種で右が2回目の接種です。
        変異ウイルスでは2回接種しなくては効果が認められません。






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     しかも変異ウイルスは、60歳以上では40歳以下と比べて抗体産生が劣ります。






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          更に変異ウイルスの方が時間の経過とともに低下する傾向です。




         

結論として
イギリスでは、ワクチンをあまねく普及させるため1回接種を優先的に進めていましたが、改めて2回接種を迅速に実施することに舵を切ったようです。







1 原文.pdf

1 supple11.pdf










posted by 斎賀一 at 21:02| Comment(0) | 感染症・衛生