2020年02月26日

この時期の対応 ・その1

この時期の対応 ・その1

業務連絡用



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 厚労省より新型コロナ対応の発表がありました。

ハッキリしたのは、

  ・ この2週間に感染の活動期に入ると専門家は推測している事。

  ・ PCR法の検査は、感染が消息してからしか開業医には届かない。

  ・ 可能性のある治療薬も、感染の初期にしか有効でないと推測されるので、
    残念ながら検査が出来ないようであれば、その治療薬ですら有効性は期待薄。

  ・ 流行の最盛期には、病院の対応も限界に達しているので、開業医からの
    重症患者の紹介もかなり厳しくなる。


本院での新型コロナに対する基本的スタンスは、

  ・ 新型コロナ感染の疑いで、軽症の患者さんは、診療後に自宅で療養。
    (80%以上が軽症のまま自然治癒)

  ・ 少しでも疑いが高まれば、紹介の方針。紹介しても検査をしてくれないようであれば、
    本院で経過観察となるが、再度紹介し、粘り強く検査を依頼することもある。

  ・ 基礎疾患のある患者さんが肺炎を併発したら、専門病院に紹介する。
    その後は、こちらからは患者さんに連絡が取れなくなるので、御家族から
    毎日症状を電話してもらう。当該患者さんの入院が出来るまでこれは継続する。


以上を踏まえて、職員の努力で現時点での本院のマニュアルが出来ました。


下記に本院職員作成のマニュアルを掲載します(ご苦労さん)。
職員の皆さん、周知徹底をお願いします。
なお参考資料も併せ添付します。



診察の流れ.pdf

2 新型コロナウイルス感染症_市民向けハンドブック_20200225.pdf

3 政府方針.pdf






posted by 斎賀一 at 20:18| Comment(0) | 感染症・衛生

2020年02月25日

劇症型心筋炎

劇症型心筋炎
 <業務連絡・職員の皆さんへ>
 
Recognition and Initial Management
of Fulminant Myocarditis
   Circulation. February 11, 2020 e69




 アメリカの学会AHAの雑誌Circulationより、劇症型心筋炎の認識を喚起させる総説が載っています
のでブログしてみます。
先ず前知識として「今日の臨床サポート」の表を下記のPDFに収めましたので、参照してください。


1) 劇症型心筋炎(FM)の臨床症状は多彩です。
   感染症や炎症疾患の徴候がある場合が一般的ですが、ない場合もあります。
   最も多い症状は、・呼吸困難 ・胸痛 ・不整脈 ・頻脈 ・ブロックです。
   (呼吸器感染症から呼吸困難とは、何やら新型コロナに似ているような気がします。)
   初診から劇症に増悪するのは、しばしば急な経過です。

2) 心電図
   心筋の浮腫のため、QRS波は低電位です。
   稀に左肥大の所見を呈する事があります。
   ST上昇の様に冠動脈疾患を思わせる事がありますが、多くは冠動脈の解剖学的な責任病変では
   ありません。
   ST低下は心外膜炎の所見を示します。
   心室性不整脈、伝導系のブロックが一般的です。

3) 血液検査
   トロポニンの増加は一般的に認められるが、正常の場合もあり除外は出来ない。
   BNPは多くの場合上昇している。

4) 心エコー
   ・左心室の拡張が無く心筋壁が肥厚(心筋の浮腫による)
   ・心外膜炎 (effusion)
   ・左心室の拡張は慢性化の所見。 時に収縮の場合もあり。
   ・部分的な壁運動障害(dysfunction)、右心室の壁運動障害

5) その他は本院の都合により省略

6) 特殊型
   ・lymphocytic myocarditis
    5%がウイルス感染症に関係している。
    水痘ワクチンによる報告もある。 (5/10000人)

   ・giant cell myocarditis
    比較的若い人が多いが、全体的には極めて稀な疾患
    25%に自己免疫疾患が基礎疾患としてある。
    心臓移植を1年以内に行うよう推奨されている。
    心臓ザルコイドーシスに組織的には類似しているが、肉芽腫は形成しない。

   ・acute necrotizing eosinophilic myocarditis
    若い人に多い。
    突然死があり50%は心移植が必要
    薬剤との関連性が指摘されている。 (本文表を参照)
    末梢血液で好酸球が多くは増加しているが、していない場合もある。
    心エコーでは心筋壁の肥厚、収縮機能低下

 
7) 抗がん剤との関係
   免疫関連の抗がん剤もあり。 (本文表を参照)

8) 私としての結論
   今まで健康であった人が、ある日突然、心筋炎となる。
   血液検査、心電図、心エコー共に決め手はない。
   先入観を捨てて、異常所見が少しでもあれば心筋炎を鑑別する。





私見)
 私が開業して間もない頃、化膿性扁桃腺炎の患者さんが来院しました。
 これから点滴を行うと説明しますと、今夜は夜勤で今から出勤だとのことです。
 仕事と健康とどっちが大事だと、私も若かったので説教をしました。
 「俺は先生みたいに恵まれた金持ちでない。単なる名ばかり店長で夜は俺しかいないんだよ。」
 カチンときた気持ちを少しは抑えて、良くならなければ点滴で来院するようにとだけ告げ、抗生剤を
 処方しました。
 その晩急変して、劇症型心筋炎の診断で亡くなられました。
 ご家族には血圧も測定していなかった事、心臓に関する所見の記載が無い事をお詫びしました。
 その後外来の待合室に自動血圧計を設置し、感冒でも全て私は血圧を測定するようにしています。

 新型コロナの感染拡大に対して、厚労省より指針が出るようです。
 実地医家の踏ん張りどころです。
 しかし、同時に新型コロナより怖い病気とも日々直面している事を肝に銘じて、診療に当たりましょう。
 この時期、本院での診療の流れの素案が、皆さんの協力で出来ています。
 厚労省の指針とすり合わせて再度検討し、来院患者さんにも協力をお願いしましょう。








心筋炎 circulation.pdf

劇症型心筋症 今日の臨床サポート.pdf













posted by 斎賀一 at 19:21| Comment(0) | 小児科

2020年02月22日

小児のワクチン・スケジュール 米国2020年

小児のワクチン・スケジュール 米国2020年
 
業務連絡用



 本年の18歳以下におけるワクチンのスケジュール表が、アメリカの雑誌Pediatricsに
発表になっています。(表はCDCにアクセス)
基本的には例年と変化はないようです。
特にcatch-upの場合はやや煩雑ですので、個別に保健センターに相談しながら、
従来通りに注意してください。



1 ワクチン 小児.pdf

2 0-18yrs-child-combined-schedule.pdf






posted by 斎賀一 at 15:04| Comment(1) | 小児科